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1000字小説バトル

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1000字小説バトル stage3
第30回バトル 作品

参加作品一覧

文字数
1
石川順一
1001
2
ごんぱち
1000
3
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あちゃー
石川順一

あれ程契約の更新の度にのぐそをするなと言われたのに出来心から又してしまった為に、3回か4回の更新までは大目に見てくれていたが、もう勘弁ならんと言う事だろうか、契約を切られて仕舞い、もう来るんじゃないわよ、あいやーとっとと、と啖呵?を切られた様なセリフを吐かれて私は無職だ。勿論のぐそをされてむしろ向こう側の方が啖呵を切られた様な気分になって居たのかもしれない。私は潔く?去った。まあ向こうにしてみればのぐそをされた上に、変に居座られては商売あがったりだったかも。潔く去るのは私の義務だと思わねばなるまい。実はそんな表面的な事はどうでもよかったのかもしれない。本当にいけなかったのは、ミキッチ獲得の過程で30億の穴を開けて仕舞った事か。私のビジネスの才ときたら。えーがなえーがなではビジネスは成立しないと痛感した。CMの契約も取れない。ついでに副業でやっていたアナウンサー業もひどかった。マイクに集音される息の音とか読み上げる文面が書かれた紙などを豪快に動かした時にマイクに集音されて仕舞う紙の音とか結構苦情が来ていたのだが、苦情が来れば来るほどむきになって回数多く、うるさくやっていたら、君は片手間でアナウンサーをやるからいかんのだと罷免されて仕舞った。それと私の失敗談としては仕事にとどまらない。仕事のストレス解消に満月の夜沖縄旅行をかけて剣の対決をしていたら、対戦相手にブレーキの踏み方がうっとおしいのは貴様の脛がいかんからだと訳のわからない事を言われて脛を切られて負けて仕舞った。

 ここまで書いて少し内容をリフレッシュしようと思う。場が持たなくなって来たから。

 伯母さんは遂に卵屋になって仕舞った。しかも昨日の事を態々覚えて居て風呂場を停電させたりする。マイクパフォーマンスで自分の息を執拗に聞かせたりする。
 私の病院に膝を複雑骨折した急患が運ばれて来た。
 「どうしてくれるんだよ。GLOBEの「パフュームオヴラヴ」を歌ってくれなきゃすねちゃうから」
 「困ったなあ、あの歌は転調が多くて歌いにくいのです。でもまあしょうがないでしょう」
 私がうたいはじめると患者は文句を行った。
 「GLOBEのKEIKOじゃなきゃね。おまえ男だろ」
 なるほど、私は男だ。
 「それにお医者さん、あなたのせいでサッカーのオンラインゲームが出来なくなりましたよ」
 なんと、そんなことまでめんどうみなくちゃならんのか。あちゃーと私は思った。
あちゃー    石川順一

よそくのじたい
ごんぱち

 ひと坪程のデパートのエレベーター内には、四谷京作の他に男と女が二人づつ乗っていた。
 三階、四階、五階、六階――。
「……ん」
 七階に向かっていたエレベーターが、止まった。
「ん?」
 階数表示は六階のまま、動かない。
「止まったのか?」
 中年のサラリーマン風の男が呟く。
「そうみたいねぇ」
 中年の女が不安そうな顔をする。
「マジで?」
 若い女が眉をひそめる。
「緊急電話、かけてみますか」
 ボタン前の若い男が、緊急呼び出しのボタンを押す。
「あー、すみません、エレベーター止まっちゃったみたいなんですけど――」
 話した後、若い男は振り向いて笑顔を見せる。
「ちょっとしたトラブルで、五分ぐらいで復旧するそうです」
「良かった、ありがとう」
「なーんだ」
「びっくりしましたね」
 皆、安堵の表情を見せる中。
(……む、おなら出そう)
 四谷は眉をしかめる。
(この閉鎖空間で、それはヤバイ、マジヤバイ)
 腹の力を出来るだけ弛めようとする。
(五分、五分待てば良い。たった五分、カップラーメン……だとダメか! いや待て、どん兵衛なら! どん兵衛ならやってくれる!)
 四谷は腕時計を見るが、先程、若い男が言った時間から、三十秒しか経っていない。
 乗客達は皆、携帯電話を開いていた。
(そ、そうか、ケータイで時間を潰せば良いんだ!)
 四谷は他の乗客にぶつからないように、肩にかけていたバッグをぐっと腹に抱えてから、ファスナーを開けて携帯電話を取り出そうとする、が。
(ぬ)
 バッグによって圧迫された事で、腸がグルグルと鳴り、キュゥと押し込むような痛みが下へ降りて行こうとする。
(ぬんぉおおお! 耐えろ、オレの括約筋! 頼む耐えて! い、いや、ダメだッ! もうダメだッ! 出すねッ!)
 ぶぼっ!
(え? オレ、じゃない?)
「あっ、すみません!」
 若い男が苦笑いを浮かべて頭を掻く。
「うふふっ、頼みますよ、この狭いのに」
「我慢してよ、もー」
 ばぶりっ!
「もう、オレも釣られて出ちゃったぜ、あはは、あはは、あはははは!」
「やだ、お兄さんも? アッハッハッハ!」
「ワッハッハッハ!」

「――という事があるな、同志」
「うむ、あれはホッとする」
「つまり、今こそ好機」
「うむ。違いない」
 どぼーん。
「さあ、任務完了だ。さっさとウラジオストクに戻ってウォッカで洗い流そう」
「大賛成だ」
 海に沈んでいく無数のドラム缶を見届けた後、二人の士官は船室に入って行った。
よそくのじたい    ごんぱち

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