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3000字小説バトル

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3000字小説バトル
第47回バトル結果

おめでとうございます!

今回のチャンピオン作品は、村松 木耳さん作『虫歯、左奥歯』です。
おめでとうございます!

投票結果
得票数 
1
橘内 潤
1
2
伊勢 湊
1
3
立花聡
4
綾田 周
5
ウーティスさん
1
6
12345
るるるぶ☆どっぐちゃん
7
鍵と扇風機と背の高い女
霜月 剣
8
静かな樹のある部屋で
中川きよみ
9
ごんぱち
1
10
耳をすませば・・・。
ミヤヒロ
11
のぼりん
1
12
村松 木耳
3
13
スナ2号
2
14
王様と賢者
吉備国王

感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。

「私の投票がない!」「内容が違うような?」……掲載もれ、ミスなどがございましたら、QBOOKSインフォデスクのページよりご連絡ください。

推薦作品と感想

虫歯、左奥歯
村松 木耳さん

感想:
きっと小説というのは「要約」なんてしちゃいけないものなんだ。それが出来ないところにこそ面白さがあるはずだから。と言ったのは誰だか忘れたけど、その言葉を思い浮かべたお話でした。がんばろう、いろいろあるけれどがんばろうよという、なんか暖かいものを思い出しました。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
「腕」「松茸狩り」も上手いと思うけど…なぁんか、「虫歯、左奥歯」を選んじゃいました。こういうお話、自分、好きなんだなぁ。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
参りました。どれも面白いです。ほとんどの作品が、洗練された重さを持っていると思いました。調子に乗って、一言ずつ感想を。

1.『くまのレストラン』橘内潤さん
思わずよだれが……。
特集記事型が、新しくて新鮮でした。

2.孤独の幻 伊勢湊さん
砂漠のジャンヌ・ダルクと猪は、ミスマッチで変な感じがしましたが、おじいさんの魅力に、そんなことはどうでもよくなりました。

3.手 立花聡さん
読むのに疲れましたが、血の絆の愛しさと忌まわしさについては、私も感じるところがあるので共感できました。

4.腕 綾田周さん
ただの色恋話は、基本的にハイハイゴチソウサマという気になるのですが、これは全然別物でした。海の描写と、太一の成長ぶりが感動的。父ちゃーん!!

5.点滴棒は知っている 鳥野新さん
濃厚族!(爆笑) どうやら私は、かっこいいじいちゃんに弱いらしいです。今回の有力候補でした。

6.12345 るるるぶ☆どっぐちゃんさん
るるるぶさんの作品は、最近雰囲気が変わってきたように思うのは、私の勘違いでしょうか。ますます磨きのかかった美しい世界に、うっとりします。ただ、完璧すぎて取り付く島がないというのも本当のところです。

7.鍵と扇風機と背の高い女 霜月剣さん
これこそ真の、手に汗握る展開! 個人的には、ラストで見ないふりをしてくれて良かったと思いました。今回の有力候補②。
  
8.静かな樹のある部屋で 中川きよみさん
カメと柱と迷路の路地。素敵です。日常と幻想のふとした境目の表し方が上手すぎです。でもハシラ(カメ)はまだしもカメ(ハシラ)が消えてしまうのはちょっと……。やっぱり家賃は上がってしまうのでしょうか。

9.松茸狩り ごんぱちさん
松茸ー!
かっこいい。松茸狩りなのに。スペクタル。松茸狩りなのに。
老狩人にめろめろでした。

10.耳をすませば… ミヤヒロさん
台風と防空壕を結びつけたところが好きです。台風の日のあの隔離されたような落ち着かなさと、なぜか少しわくわくする感じを思い出しました。

11.男の考え女の思い のぼりんさん
ステレオタイプではありますが、男と女の意識の違いと意外な展開が面白かったです。最後は、女が一枚上手なところに、のぼりんさんのジェントルさを感じました。ちょっといい気分。

12.虫歯、左奥歯 村松木耳さん
世界と、自分の殻のあやういバランスが切ないです。主人公の心の弱さが一番ストレートに迫ってきて、苦しくなりました。推薦作品。

14.王様と賢者 吉備国王さん
王様よ! そこまでして娶りたいか、姫を! 
童話の王道の、めでたしめでたしー、な最後はちょっと腹が立つほど嫌いなのですが、(好みの問題なので、気にしないでください)「何時、お連れするかは、私次第です」という言葉には、なるほどなぁと思いました。
投票者: このバトルへの参加作者

ポンペイの棺
スナ2号さん

感想:
これだけ毛色の違う作品が並ぶと、どう比べてよいか非常に悩みますね。
全部に感想が書けると良いんですが、気になった作品と、ひとことを敬称略で。

2 孤独の幻 伊勢 湊 3000
読んだタイミング(下越地震直後)のせいか、いやでも被災地の映像が浮かんできてしまって、困った。
登場人物の背景が、報道される映像に挿げ変わってしまい、物語本来のテーマを
邪魔するような、盛り上げるような、妙な感覚。
わりとすんなり、登場人物像を描けて、読みやすく、面白かった。

5 点滴棒は知っている 鳥野 新 3000
理屈や細かいこと抜きに、楽しいお話でした。
全体に破綻が無くて、きっちりと中身の詰った感じがします。
僕が同じモチーフで書いたら、たぶんムチムチ看護師さんの描写を必要以上に
多くしてしまっただろうなという予感が(笑)。

6 12345 るるるぶ☆どっぐちゃん 3000
微妙なズレとリフレインがうねる独特なリズム感に幻惑されっ放しでした。
東欧あたりの、色の回り方がちょっとヘンなショートフィルムみたいな感じ。
環境音楽、環境映像、のような「環境テキスト」と評するのは意味不明?

で、
13 ポンペイの棺 スナ2号 3000
に一票。
3000字とは思えない濃さ、深さを見せ付けられた思いがします。
この文字数でこれだけのことが書けるのかと、正直驚きました。
(何せ3000字は初めて書いたので)
完成度の高さ、破綻の無さ、物語の面白さも、ハイレベルでした。

(霜)
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
いやあ増えましたね今回。良かった良かった。村松さんと迷いましたが、ここら辺の歴史が好きなのでこの方に一票。
投票者: このバトルへの参加作者

『くまのレストラン』
橘内 潤 さん

感想:
 全体的に読みにくいのんが多かった。ピックアップ。
1  『くまのレストラン』  橘内 潤
 いやぁ、すみませんでした。本当に、すみませんでした。
 彼が冬の間だけ沖縄で営業してたら素敵だな、と思いつつ。
5  点滴棒は知っている  鳥野 新
 ストーリーを追って満足している間があって、物足りない。なんかこう、爺さんという一人の人格を形成するには、バラバラなんだな。
9  松茸狩り  ごんぱち
 マツタケの匂いが漂う修羅場ってのが最大のミソだろうな。あとはまぁお得意のヤットウなわけで、ごんぱちさんならこのくらいは書くだろうなぁ、というぐらい。
11  男の考え女の思い  のぼりん
 作品の精度という意味では一番だと思うけれども、結局プロローグでしかないのが残念でならない。「物語の上では」まだ何も起こっていないのだから。
13  ポンペイの棺  スナ2号
 犬は飼い主につき、猫は家につく、とよく言われますが。
 話の組み方も自然で文句のつけようが無いけど、でも、作り話としてのいたずら心がないんだよなぁ。素直すぎる。

 ピックアップしても決め手にかけるのです。だったらアレかね、クマに入れよう。料理人のエッセイを読むと、他人が作ったものを評価するときの文章がむちゃくちゃうまいんだよなぁ、と、魚を振舞われたときのクマの喜びようが好きなので本作に一票クマー。次点は仕方が無いので(笑)ごんぱち先生で。(M)
投票者: その他のQBOOKS参加作者

孤独の幻
伊勢 湊さん

感想:
 これかなー、やっぱりこれかなー。
 緩急が上手いんだよなー、伊勢さんの話は。
投票者: このバトルへの参加作者

ウーティスさん

感想:
楽しく読めました。最後で解説しすぎの感はありましたが、その他はテンポよく読み進めました。最後の解説の字数を、むちむちさんの描写に回せたらさらに楽しく感じられたかもしれないなあと思います。
投票者: このバトルへの参加作者

松茸狩り
ごんぱちさん

感想:
 サイコー、サイコー、サイコー。面白かったです!!!!
 肉食松茸とのバトルシーンに興奮しました。
 武器も凝りに凝っていて、すごいーって叫びながら読みました。
 「四二式斬松茸」私も欲しい。一票といわず十票くらい差し上げたい。
 ところで私、碑樫が読めませんでした。ルビが欲しい。(情けない…)

 その他の面白かった作品
 「くまのレストラン」あまりにこってりと美味しそうな描写がならんでおり、なんだか満腹になってしまいました。客商売という点から考えれば、ちょっと食べ足りない、だからまた通いたいとじらすほうが効果的かも。(そりゃ水商売か…)
 「腕」荒っぽい言葉遣いがぐっと雰囲気を盛り上げている。晶子と太一の関係が無理なく描かれていてちょっと感動。
 「鍵と扇風機と背の高い女」松茸狩りとどちらに投票しようか迷いました。シチュエーションが飛びぬけて面白く、ギャグとサスペンスどちらも楽しめました。主人公が女性のほうがはらはらして引きつけられましたが、でもなんだかかわいそう。男があせったほうが、素直に笑えたかな。最後の締めも味があって良いですね。

 今夜は松茸狩りの夢を見たいなあ。返り討ちにあったりして。
投票者: このバトルへの参加作者

男の考え女の思い
のぼりんさん

感想:
何も考えずに一気に引っ張られて読みました。読み物はこう書かくべし、と教えられた読後感です。そして、しみじみとした面白さに満足してしまい、投票するのを今日まで忘れていました。(1000~6000字バトルはどなたの作品も活字に魅惑があり勉強になります)
投票者: その他の作者