感想:きっと小説というのは「要約」なんてしちゃいけないものなんだ。それが出来ないところにこそ面白さがあるはずだから。と言ったのは誰だか忘れたけど、その言葉を思い浮かべたお話でした。がんばろう、いろいろあるけれどがんばろうよという、なんか暖かいものを思い出しました。
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感想:「腕」「松茸狩り」も上手いと思うけど…なぁんか、「虫歯、左奥歯」を選んじゃいました。こういうお話、自分、好きなんだなぁ。
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感想:参りました。どれも面白いです。ほとんどの作品が、洗練された重さを持っていると思いました。調子に乗って、一言ずつ感想を。
1.『くまのレストラン』橘内潤さん
思わずよだれが……。
特集記事型が、新しくて新鮮でした。
2.孤独の幻 伊勢湊さん
砂漠のジャンヌ・ダルクと猪は、ミスマッチで変な感じがしましたが、おじいさんの魅力に、そんなことはどうでもよくなりました。
3.手 立花聡さん
読むのに疲れましたが、血の絆の愛しさと忌まわしさについては、私も感じるところがあるので共感できました。
4.腕 綾田周さん
ただの色恋話は、基本的にハイハイゴチソウサマという気になるのですが、これは全然別物でした。海の描写と、太一の成長ぶりが感動的。父ちゃーん!!
5.点滴棒は知っている 鳥野新さん
濃厚族!(爆笑) どうやら私は、かっこいいじいちゃんに弱いらしいです。今回の有力候補でした。
6.12345 るるるぶ☆どっぐちゃんさん
るるるぶさんの作品は、最近雰囲気が変わってきたように思うのは、私の勘違いでしょうか。ますます磨きのかかった美しい世界に、うっとりします。ただ、完璧すぎて取り付く島がないというのも本当のところです。
7.鍵と扇風機と背の高い女 霜月剣さん
これこそ真の、手に汗握る展開! 個人的には、ラストで見ないふりをしてくれて良かったと思いました。今回の有力候補②。
8.静かな樹のある部屋で 中川きよみさん
カメと柱と迷路の路地。素敵です。日常と幻想のふとした境目の表し方が上手すぎです。でもハシラ(カメ)はまだしもカメ(ハシラ)が消えてしまうのはちょっと……。やっぱり家賃は上がってしまうのでしょうか。
9.松茸狩り ごんぱちさん
松茸ー!
かっこいい。松茸狩りなのに。スペクタル。松茸狩りなのに。
老狩人にめろめろでした。
10.耳をすませば… ミヤヒロさん
台風と防空壕を結びつけたところが好きです。台風の日のあの隔離されたような落ち着かなさと、なぜか少しわくわくする感じを思い出しました。
11.男の考え女の思い のぼりんさん
ステレオタイプではありますが、男と女の意識の違いと意外な展開が面白かったです。最後は、女が一枚上手なところに、のぼりんさんのジェントルさを感じました。ちょっといい気分。
12.虫歯、左奥歯 村松木耳さん
世界と、自分の殻のあやういバランスが切ないです。主人公の心の弱さが一番ストレートに迫ってきて、苦しくなりました。推薦作品。
14.王様と賢者 吉備国王さん
王様よ! そこまでして娶りたいか、姫を!
童話の王道の、めでたしめでたしー、な最後はちょっと腹が立つほど嫌いなのですが、(好みの問題なので、気にしないでください)「何時、お連れするかは、私次第です」という言葉には、なるほどなぁと思いました。
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