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3000字小説バトル

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3000字小説バトル
第70回バトル結果

おめでとうございます

今回のチャンピオン作品は、ごんぱちさん作『多財餓鬼』です!

投票結果
得票数 
1
kite
1
2
その日僕は
霜野浩行
3
ウーティスさん
2
4
ごんぱち
3

感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。

「私の投票がない!」「内容が違うような?」……掲載もれ、ミスなどがございましたら、QBOOKSインフォデスクのページよりご連絡ください。

推薦作品と感想

多財餓鬼
ごんぱちさん

感想:
 きっちりと安定したお仕事、安心して読めます。
 結構な情報量と時系列なのにはっきりと頭に入るのはテクニックの確かさでしょうねえ、ああ羨ましい。話もクールでいいなあ。
 今回はごんぱち先生に一票。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
霜野です。
4人しか参加者がいないので、伏せてもまあ大体わかるだろうと言うことで、思い切って名前を出して感想書きます。
ドキドキの毒舌全感想です。

水疼き kiteさん
率直に言ってわかりません。
表現や比喩については、独特の個性があって面白いのですが、
さっぱり何が書かれているのかわからない。
非常に読みにくい。表現に固執する部分があって、一文に書き込みすぎるところがあるように気がします。
もっと文章を淡泊に読者に伝えたい最小限の部分だけを抜き出して書いてみてはいかがでしょうか?
まずは3000字よりも、1000字から初めて無駄な文章をそぎ落とす作業をしてみてください。

その日僕は 霜野浩行
拙作なので、私の感想は控える。
代わりに友人Nの感想を。
N「お前、これ勢いで書いたろ」
S「全くその通りでござい」
N「推敲されてないよな~。キャラは薄ぺらいし。お前、これ読んで最後の主人公の気持ちって理解してる?」
S「……」
N「あ、誤字があるし。相変わらず「が」のところを「の」にしてしまうのもお前らしいよな」
S「そ……その通りでござい」
N「大体、このDVDレコーダーは脈絡なさすぎだろ」
S「うっ」
N「鵜じゃねぇよ。そもそもこれ、明らかに某有名H&C漫画の影響受けているだろう……なあ!」
S「うきゃあああああ! うるせぇ! お前もなんか書いてみろ!」
某イタリアンファミリーレストランにて。
※実話です。

覚醒 鳥野 新さん
さて、気を取り直して……。
素直に面白かった作品でした。
文章の端々にSF色をいれて、設定の突飛さを軽くしている。何気にSFなのに、SFっぽくないところがいい仕事をしていると思いました。
ただ最後の主人公の心理描写が強引すぎる。
もっと具体的なアクションで誘導してほしかった。
また最後の一文が弱い。
情熱的なまでの狂気色を出した一文ほしかった。そのあたりが、今回推薦作の分かれ目になりました。

多財餓鬼 ごんぱちさん
実は最初読んだ時、この作品の最後が理解できず「こりゃ、鳥野新さんの
覚醒だな」と思い、感想も書かずにほったらかしていました。
時間をおいて、もう一度改めて読んだ時「あ、最後の一文通り作品なのだな」と思いました。
私は物語というのはたいていの場合、主人公の成長を書くものだと考えています。主人公の発生(起)と形成(承)、そこに障害が発生し(転)、そして乗り越え成長する。
当初、この作品にはそれが感じる事が出来ませんでした。
つまり本当の両親にあった主人公が、最後に何を得たのかがわからなかったのです。
ところがヒントはちゃんとごんぱちさんは書いてくれていました。
〉「人身売買の最低相場よ」
勿論主人公の両親がやったことは人身売買なのですが、それに匹敵するほど罪科を持っている。何より自分に臍の緒を送った。
自分たちが食うため人の子を殺し、主人公の所有権を訴えた(少なくとも主人公にはそう思えた)本当の両親となるの人間を見て、主人公は思う。
「然るべき場面で、然るべき金額を支払えば、ね」と。
主人公が決して見せない心情を、心理描写なしに描ききったごんぱちさんはクールです。

長々と書いてすいません。
名乗るからには中途半端な感想はだめだと思い、長めにしました。
毒舌感想に反論をお待ちしております。

投票者: このバトルへの参加作者

感想:
会話といい、場面転換といい、プロの技。
必要最小限で済ませながらきちんと説明がついている。
正次のおねえ言葉がまた、冷徹な雰囲気をよく出していると思う。(楽)
投票者: その他のQBOOKS参加作者

ウーティスさん

感想:
ごんぱちさんの作品と悩みました。
ごんぱちさんは起承転結、面白く読めたのだけど、
個人的には鳥野さんの作風(花と女を絡ませて毒っぽく描いてる場面がいいと思いました)が入り込めやすくて好きだったので。
投票者: このバトルへの参加作者

感想:
 花が卑猥で良いです。
 そもそも花は生殖器官の塊ですからなぁ。

 しかし、仮にそういう花が売り出されたとして、育てようと思う人は結構な変わり者かも知れない。
 占いやら性格判断やらチェックテストで、自分の事が「分かった気になる」のはともかく、本当に分かるのは嫌だろうし。
投票者: このバトルへの参加作者

水疼き
kiteさん

感想:
 何で評価したらいいかわからなくなっている。
 うまいのがいいのか、充実しているのがいいのか、面白ければいいのか、完成度が高ければいいのか。
 そんなこと自分で考えろよばーかばーか、と自分でつっこんでいる。だがしかし、じゃあ、いま、自分で何がほしいのよ、なにを読んでいて気持ちがいいのよ、といったときに結局「水疼き」になった。
 表現の冒険、修辞の努力。
 そういう姿勢を評価したくなった。
 鳥野さんは肉厚に書けているけど、書ききって力尽きている。
 ごんぱっつぁんは毎月のお勤めで書いている。
 霜野さんは、まだ「なんとなく」決めている部分が多すぎる。なぜ、この二人なのか。この二人でなければならない、という客観的な理由に欠けている。ゆえに、心をうたない。
 kiteさんは色々やってみて、その色々やっているところで惰性になっているところがある。これは、足腰の強さというか、地の弱さだと思われる。
 でも、意志はかいたい。(M)
投票者: その他のQBOOKS参加作者