第7回チャンピオンofチャンピオンバトル 小説部門結果

おめでとうございます!

小説部門のチャンピオンofチャンピオン作品は、
ながしろばんりさん作『春、立ちぬ』と決まりました。 おめでとうございます。

みなさま、多くの感想票をお送りいただき、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……
掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。

エントリ作品作者得票
08春、立ちぬながしろばんり5
03二億五千万年のバースディとむOK4
04牡蠣とミルクごんぱち4
06良薬越冬こあら2
07馬主鳥野 新2
05チャンピオンアナトー・シキソ1



推薦作品と感想

■春、立ちぬ  ながしろばんりさん
 
感想:ブラボー、ブラボー。
技巧がきっちり文章にはまっていて最高でした。
これは、絶対に文字で読みたい小説だ。
脳裏に広がるこっけいで、ペーソス溢れる世界。
文字でしか表現できないなんともいえない間合いが利いている。

もう大満足でした。文句なしっ。

票者:このバトルへの参加作者


感想: たっぷり楽しませていただきました。さて困った。
 迷いましたが、「春、立ちぬ」に一票。
 笑う作品ではないのだけれど最後の一言に大笑い。こうなると「横溝の婆さん」にも含みがあるんだろうか?と余計な詮索をしてしまう……あ、そういう話じゃないですね。
 上手いと思います。理屈に合わない年寄りの心理と行動をたった1000字で見事に表現している。苦虫噛み潰したような顔をした婆ァが浮かんできます。自分もこんな婆ァになるかと思うと……長生きしたくないなぁ。


票者:その他のQBOOKS参加作者


感想:01「正月の寺」千早丸
読んでて恥ずかしくなるような、上滑りな物言いが多すぎる。
更に、【祖母は「しょうがない」ふんわり笑った。】とか【祖母と母が手作りした御節料理を「不味い」言いながら綺麗に平らげた。】などの、「」のあとに助詞がないのは意図的なんだろうけど、何を狙ったのか分からない。俺は、読んでて単にイライラした。「読み方」があるのか? 俺は知らん。

02「タウンバーガー/ゴミの花」荵
初めて読んだときには、途中、永野と谷口、どっちがどっちだか分からなくなった(二回読めば分かるけど)。固有名詞なんか当てるより、「先輩」「後輩」とかの「関係」を表す呼び名を当てるか、いっそ一人称にして、片方を「俺」とか「僕」とかした方が、断然分かりやすくなるはずと思って、実際に自分で書き直してみた。「谷口」を「僕」に、「永野」は「先輩」に換えて、換えたことによる不具合を微調整し、あと、唐突な、オヤジの「俺か?」を、もっと親切にしてみる。
(中略)
ああ、俺にはこの方がすんなり入って来るなあ。


03「二億五千万年のバースディ」とむOK
「隣同士で幼なじみの男女がそのまま結婚」というベタな恋愛人生を送ろうとしている主人公たちの「生きた化石」ぶりを、実際にもし本当に今存在すれば、まちがいなく「生きた化石」であるアンモナイトに絡めた。何書いてもそつがないなあ。

04「牡蠣とミルク」ごんぱち
もう、牡蛎食ってやれよ、お客さーん。

06「良薬」越冬こあら
そうだよ。人間は、生まれて、年老いて、死ぬから、今のこういう、いわゆる人間の魂(心)という有り様を保ってるんだ。もし、老いることも死ぬこともなくなったら、その魂(心の有り様)は、人間のとは違うものになる。今の人間の魂(心)のままだったら、きっと全員、気が狂うよ。人間の心の耐用年数は、じつは、有限なんだ。気取った言葉で言えば、人間の魂(心)を規定しているのは死からの視線なんだ。

07「馬主」鳥野 新
ええなあ。こんなの嘘だよって言っちゃいたいけど、どこかでこういうのを信じていたい自分に泣けて来る。まあ、最後のひひ〜んは、個人的には鬱陶しいけど。

08「春、立ちぬ」ながしろばんり
ばばあとかじじいの話、俺、好きなんだよなあ。あと、猫も好きだし。
死んだ主人に色目を使っていたと「私」が思ってる、ちょっと最近ボケ気味の「横溝の婆さん」は、旦那の死んでしまったことを何回も聞かされてるのに、そのことをすぐ忘れちゃって、たびたび旦那目当てで電話をしてくる。で、「私」が「もう死にましたよ」と教えてやると、驚いて、是非お参りさせろと、家を訪ねてくる。「私」はそれが煩わしいことだよと思っている。と、書きながら、実は、横溝のばあさんは本当は全然ボケてなくて、同じ男(旦那)を好きになった女同士(もうどっちもばあさんだけど)ただ話をしたいから、その口実に自分がボケたふりをして何度も電話をしてくるのかもしれないし、「私」のほうも、いやだいやだと言いながらも、横溝の婆さんが訪ねて来るのを心のどこかでは楽しみにしてるんじゃないか、と読者に思わせる書き方が見事だよ。歳食った人間の、自覚のないホンワカさ、そういうのが出てて、とても良い。
そういう話じゃないのか? 俺はそういう風に読んじゃったけど?

というわけで、小説部門は、08「春、立ちぬ」を選ぶ。

(アナトー)
票者:このバトルへの参加作者

感想:一番面白いのを選べと言われたら他のを選んだだろう。
票者:その他のQBOOKS参加作者


感想:この感情のうごき、分かる。
数秒ごとにぐらぐら、ぐらぐら、女っていつになってもこういうもんだとおもう。
票者:その他のQBOOKS参加作者

■二億五千万年のバースディ  とむOKさん
 
感想:このほのぼのにアンモナイト。泣き虫にケーキ入刀。投票するっきゃないと思わされてしまいました。
票者:このバトルへの参加作者


感想:幼馴染の会話、場所を異化されたアンモナイト、誕生日、が、とても優しい感じで繋がれていて面白かったです。説明と心理の描写のバランスがよくて、うらやましい…。できれば、因業婆とヒロインのつながりがもっと詳しく知りたかった。それがアンモナイトのアイデンティティ(?)につながるような気がしたものですから。でもちゃんと汲み取れなかっただけかもしれません。ああ、でもそういう隙間も有効なのかも…。荵
票者:このバトルへの参加作者


感想: 完成度というか“まとまり”では他の作品でも良いかな、と思うんだけど、もうこれ一本で悩まず。
 アンモナイトの姿焼きで、でぇんとインパクト打ってから、古生代デボン紀が四半世紀になって、生きた化石になって――変なんだけどとっても日常な『うる星やつら』を思い出すような空気感、羨ましいなぁ。
 ちなみに、一青窈の歌『アンモナイト』を思い出しもした。
票者:その他のQBOOKS参加作者


感想: 「因業婆」って言い方は25歳らしくないし、一人称小説らしくない部分もあるけれど、とにかく今回、一番楽しく読めるのはこの作品だった。題名にも、興味を持たせる力があって良い。
 悟くんは、恵ちゃんにずっと縛られて生きていくのかな。
 蝋燭を立てられたアンモナイトの憐れな姿に、悟の気持ちが重なっているように思う。
票者:その他のQBOOKS参加作者


■牡蠣とミルク  ごんぱちさん
 
感想:くるだろうなぁと思っていたとおりのオチだったが、それでも笑えた。
票者:このバトルへの参加作者


感想:おもしろいし、ひとごとでもないような感じがしてよかった。ごちそうさまでした。
票者:このバトルへの参加作者


感想:こういうオチなんだろうなあ、って何となく予想の範囲ですが、そうは思ってもなかなかこう上手く書けるもんじゃあないですよ。途中の会話では存分に笑いました。私なら牡蠣を注文しますよ。遠慮なく食べます。もう頭(どこ?)からむしゃむしゃと。
票者:このバトルへの参加作者


感想:何の抑揚もない最後の一言、純粋に爆笑。『冷やし中華』と同じぐらい大好き。
他、越冬こあらさん『良薬』、鳥野新さん『馬主』、両作品ともすーっと降りていく感じがしてよかったです。
(ぼん)
票者:その他のQBOOKS参加作者


■良薬  越冬こあらさん
 
感想:私事ですが先日「特養老人ホーム」で3日間実習生として過ごしました
住み慣れた「家」での普通の死は現実にもう望む事すら許されない
時代をすでに私たちは生きているのだな。越冬こあらさんの「良薬」
に書かれている世界にちょっとほっとした。と言ったら変だろうか?
近未来「神」が現れてなんとかしてくれるかも・・・なんてね。
票者:その他のQBOOKS参加作者


感想:淡々とした語り口に震えた。黙示録読んでるみたいな心境。これで1000字とは。すごい……怖かった……(佐藤yuupopic)
票者:このバトルへの参加作者


■馬主  鳥野 新さん
 
感想: 今回はいいCoCだった。誰しもがそれなりの実力で臨めて、きっと僅差になることだろう。なるんじゃないかなぁ。あたしは危ういが。
 で、順当に「らしいな」と思ったのは千早丸さん、ごんぱちさん、とむさん、鳥野さんだったけれども、「ひひひ〜ん」のニュアンスを考えているうちにどうしてもこの作品じゃなきゃ不可ない気がしてきた。旦那さんと奥さんといて、両方の気持ちがちゃんと見えるのは本作。文句なし。(MAO)
票者:このバトルへの参加作者


感想: エントリ07、鳥野新さんの『馬主』へ投票します。
 御伽噺、なのかもしれない。
 でも読んでいて『馬主』が一番安心できた。「お話」として、読者(千早丸)へ負荷がかからず、穏やかに読める作品。
 たまたま千早丸と気分が一致した、だけかもしれないが、読んで1週間経っても内容を覚えている作品だったので、『馬主』へ投票します。
(by千早丸)
票者:このバトルへの参加作者


■チャンピオン  アナトー・シキソさん
 
感想: それぞれハズレがない感じですなぁ。
 で、アホっぽい感じのよろしい、チャンピヨンもとい、チャンピオンをチャンピオンおぶチャンピオンに推薦しましちゃんぴおん。
票者:このバトルへの参加作者