第10回乱取バトル詩人部門

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03   日曜のネ子
植木

七里ガ浜のアマルフィで食事をして
眼前に広がる海を見ながら
ネ子と食後のコーヒーを楽しむ

ブラックコーヒーに垂らしたミルクは
今日交わした会話の様に一度沈み込み
再び浮き上がりカップの中で拡散する

ネ子は海岸でひろった貝殻を耳に押し当て
じっとその音に耳を澄ましている

波の音が聞こえるかいと僕は訊いた
いいえ聞こえないわ
これはセックスの声よ
……本当に男ってふしだらね
とネ子は囁いた