第89回詩人バトル結果

おめでとうございます!

大覚アキラさんの「The Doors」がチャンピオンに決定です。

エントリ 作品 作者 得票
5 The Doors 大覚アキラ 3
1 仮面 蒼ノ下雷太郎 2
4 ほら 待子あかね 2
8 ぼくのすきな人 葉月みか 2
6 きみの柔らかさについて トノモトショウ 1
7 死んだ魚の肌触り 紫生 1
10 眠っちまったら 石川順一 1
11 エンドロール Tsu-Yo 1


感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……
掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。



 推薦作品と感想


■The Doors  大覚アキラさん
 
感想:ドラマがありました。
最後は句点よりも読点の方が良かったように思うのですが……。
びっしりと書かれた詩は苦手なのですが、この作品にはひきこまれました。

あとはTsu-Yoさんの「エンドロール」も良かったです。
詩人の目で書かれた作品だと思いました。

葉月みかさんとトノモトショウさんの作品にも注目したのですが、いまいち自分の中で消化不良気味で次回に期待したいと思いました。
「ぼくのすきな人」これは観念的な死なのか、それとも死んだ人の思い出を死なせたくないのか……。
「きみの柔らかさについて」言葉は行き届いているのですが、どうも世界にはいってゆけません。過去作品でもそういった感をよく持ちました。わかるけど書き割りを見ている様な感じ、とでもいったらいいのでしょうか……。なんだか役に立たない感想ですみません。早くトノモトさん作品とチャンネルが合いたいです。
投票者:このバトルへの参加作者



感想:最後の最後までTsu-Yoさんの『エンドロール』と迷ったけど、
やっぱりアキラさんの『The Doors』で。
内容は全然そんなんじゃないのに、
何故だか聖書を読んでいる時と同じ感覚になりました。
口調、だけではないような気がするけど、
上手く言い表せなくてもどかしいなぁ。
投票者:このバトルへの参加作者



感想:良い意味での分かりやすさと迷いの無さに惹かれた。
読み手としての私に逆らう要素を何一つ感じない。
投票者:その他のQBOOKS参加作者


■仮面  蒼ノ下雷太郎さん
 
感想:「仮面」に依存しすぎて癒着してしまった私にとって、この詩はとても心と耳に痛い内容でした。こんな詩を具現化するのは勇気がいるだろうと思います。素直に、作者さんが羨ましいです。
投票者:このバトルへの参加作者



感想:ありきたりなモチーフでも、リズムの良さと言葉の選び方でいい作品に仕上がるんだなぁと思いました。
投票者:その他のQBOOKS参加作者


■ほら  待子あかねさん
 
感想:視点や発想はおもしろいのに、
言い過ぎてしまった、書きすぎてしまった、
あるいは、作品に酔ってしまった。
そのような詩が多かったように感じた。

待子さんの詩は、
その辺のバランスが良かったように思う。
いや、ちょっと脱力しすぎだろうか?
けれど、今回のバトルの中では、
それが際だって素敵なもののように思えた。



投票者:このバトルへの参加作者



感想:小さい女の子の妄想するさまを、そのまま表した感じが切なくて良いですね。
言葉がとりとめもないのが、なんだか懐かしくて。
「ほほえみましたね」「近づいてきましたよ」の二言は、とても秀逸だと思いました。

あとの作品は、惜しいです。全体的に、物足りなかった。

それと、、

作者付記、いるかなあ、と思いました。
個人的に言い訳にしか見えなくて、がっかりしてしまいます。

投票者:その他のQBOOKS参加作者


■ぼくのすきな人  葉月みかさん
 
感想:とても素敵なラブレターですね
投票者:純粋読者



感想:今月は迷わずこれを推したい。「ぼく」が誰なのか、「あなた」が誰なのか、そういうのすっ飛ばして読み手の感情をシンクロさせる詩。まるで、泣きながら書いたんじゃないかと思わせるような、突き刺さってくる切なさがある。恐らく(想像だが)、この作品はそんなに長い時間を掛けずに、吐き出すように一気に書き上げられたように思う。詩としての形を整えることに必要以上に時間を掛けず、イメージが言語化されるスピードを落とさないままに詩としてアウトプットされた作品ならではのリズム感がある。それが、この作品の突き刺さるような切なさを、一層際立たせている。

Tsu-Yoさんの『エンドロール』、トノモトさんの『きみの柔らかさについて』にも、とても惹かれるものがあった。(大覚)
投票者:このバトルへの参加作者


■きみの柔らかさについて  トノモトショウさん
 
感想:狂おしいほどに、七月です。
素敵でした。愛欲がなんともリアルに伝わって来ます。絶望と希望が夏の匂いの中で織り交ぜられている。
ああ、うまく言えない。
とにかく、ストライクゾーンでした。
投票者:このバトルへの参加作者


■死んだ魚の肌触り  紫生さん
 
感想:上手くは言えないけれど、この詩の雰囲気にやられてしまった。冒頭の「夜は死んだ魚の肌触り」という一文だけでも際立ったイメージがあって、イメージすると不快なものだが、言葉の並びが気持ち良かったりする。「言葉はいつだって〜」の件がやや冗長な気はするが、全体的な語感は巧みだと思う。

他、気になった作品。
●西山海音さん「水無月の君」/綺麗な作品だ。非常に整っていて、わかりやすく、なおかつしっかりと作者の書きたいことが書けている、という感じ。
●大覚アキラさん「The Doors」/以前彼のことを「スピードの詩人」と論じたことがあるが、まさにその「スピード」がある。徹底されたイメージの連鎖、気の利いた言葉の群れが、気持ちよく流れているように思う。
●桜はるらんさん「知らない町で」/全体的に面白いんだけど「イルカに頭を食べさせる外人/ひまわりに咲いた犬」というイメージには衝撃を受けた。タイトルも利いている。
(トノモトショウ)
投票者:このバトルへの参加作者


■眠っちまったら  石川順一さん
 
感想:技巧的には、トノモトショウさんなのかな?と思ったけれど、いまいち作品の焦点が何処にあるのかわからない、
という点で、石川さんの方に1票です。
わかりやすければいい、というものではないでしょうけれど、他の方の詩を読んでも、
何が言いたいのか全然伝わってくるものが無かったから。
石川さんの最後のオチ、「眠っちまったか、今日もまた」には笑えた。
眠るつもりはなかったのに、「しまった!」ってこと、ありますよね。

あと、大覚アキラさんの詩ね、この方の詩がどうしてもわからない。
何を読んでも、いつもイメージが湧いてこないのね。
たとえて言うなら、原稿用紙に隙間無く文字をびっしり埋め込むだけに腐心しているような、そんな気がする。
ただ、相性が悪いだけなのかもしれませんが。
投票者:このバトルへの参加作者


■エンドロール  Tsu-Yoさん
 
感想: やはり詩は事実の羅列ではいけないと言う点でお手本とまではいかないにしても参考になる作品であると思いました。前回の大覚氏の詩もそう言う意味で大変触発される詩と思い選んだのですがなかなか自作に生かせず苦闘の毎日です。
投票者:このバトルへの参加作者


(以下は、〆切を過ぎてから届いたので、無効とさせていただきます)

■ぼくのすきな人  葉月みかさん
 
感想:うまくいくといいね