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第162回詩人バトル

エントリ作品作者文字数
1ください。Tsu-Yo184
2天頂降雨金河南956
3ゾンビ大覚アキラ277
4俳句講義?石川順一474




 


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詩人バトル読書会
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エントリ1  ください。    Tsu-Yo


木の葉 ざわざわ歌ったぞ
リンゴの角のその辺り
ほんとの話をわたしにください


カエル ぴょこんと飛び出たぞ
小川の先のその辺り
ほんとの話をわたしにください


トンビ ばっさばっさ羽ばたくぞ
夜空の上のその辺り
ほんとの話をわたしにください


モグラ ぐんぐん進んでいくぞ
大地の下のその辺り
ほんとの話をわたしにください


赤ん坊 おぎゃあと産まれるぞ
命の中のその辺り
ほんとの話をわたしにください






エントリ2  天頂降雨    金河南


 僕にとって
 世界で一番無用なものだった
 だから
 君は
 世界でいちばん美しかった
 閉じ込めた

 私の屋敷の一角に、古い扉がある。
 幼い頃、眠る前、祖父が繰り返しささやいた、彼の、父親の犯罪。
 干からびた骨の予感。
 カーテンが引かれた、外の草むらに水の粒が落ち、私に雨を知らせる。

 僕は最後から二番目の音を失った
 とれてしまった白い鍵盤を
 君のひざに置く
 君の爪先が乗る床も
 君の背が
 もたれる椅子も
 小指ほどもずらせず
 閉じられた目はにどと開かず
 あとには灰色の
 雪のような埃が降り積もるだろう
 予感

 なにもかもが秘密の、開かずの扉をそっと、なぞる。
 曾祖父は逝った。祖父は怖れ、父は黙殺し、私は恍惚を覚え、どうしろというのだろう。
 美しい骨に手をかけたい。
 妄想。
 雨は激しさを増していく。
 ばらばらと、雨に混じり音をたて崩れあとかたもなく、壊して……。
 
 三年目の
 雨の午後
 はじめて後悔が僕の全身をつらぬき
 責め立て
 なじった
 必要ないと思った時には憎み
 必要だと思った時には愛して
 それでも
 いつだって彼女は美しかったというのに
 どうして
 僕は
 扉をさんかいノックした
 こたえなどあるはずもなかった
 吐息が
 雨のように無意味な文字を描く
 冷えて

 耐えきれるはずもなかった。
 散々言い聞かされてきた約束を忘れ、私は倉庫へと誘われる。
 斧を手に取り、夢を歩くように揺れ、救い出し、手に入れるための一撃を叩きつける。
 四度目で壊れた、扉は音を立てズンと床に打ち捨てられ、笑い、目をこらす。

 雨をカーテンが遮る薄暗い室内に、一脚の椅子だけが。
 何もない。
 他には何もなかった。
 部屋にはそれ以外、本当になにもなかったのだ。
 ふと、椅子の上に白いものを見つけ、骨なのかと心臓がうなる。
 あぁ。
 拾い上げたそれが黄ばんだ象牙の鍵盤だと気付いたとき、私の耳裏を静かな曲が、通り過ぎた。

「雨だ」

 この音を
 鎮魂歌にして歩み寄る
 干からびた肉とはみ出た骨と
 朱色の晴れ着を抱きしめる
 ひとしきり
 嗚咽のまねごとをして
 次に笑いがこみあげる
 完璧に手に入れ
 完全に失ってしまった
 君と
 世界でいちばん美しい君と一緒に旅を
 したいと
 今さら願って立ちあがる

 君を抱き
 カーテンは引いたまま
 部屋に
 メゾピアノの音階だけを
 残して






エントリ3  ゾンビ    大覚アキラ


コンビニで
とろけるプリンを買ってきて
食べ終わってから
別添のカラメルソースを
かけわすれたことに気づく

みたいな
そんな感じ

プラスチックの
小さなスプーンを
なめて
なめてから
捨てる

みたいな
そんな感じ

生きることの意味をさがすうちに
生きることの意味をさがすことが
生きることの意味になって

あれ?
意味わかんない

みたいな
そんな感じ

プラスチックの
小さなスプーンでは
モニタの中のゾンビの群れを
殺すことなんかできません

でも
ゾンビってそもそも死んでるのに
死んでるゾンビを殺すことなんて
できるのかなあ

って
コンビニのゾンビみたいな店員が
レジを打ちながら
だるそうにいう

意味わかんないよ
おまえ





エントリ4  俳句講義?    石川順一


盆の夜は餅つく音もあはれなり 信徳 「五の戯言」
季語は「餅つく」で冬ですね
と言って居ると訂正される
季語は「盆の夜」で初秋の季語だと。
信徳さーーーーんと私が
人間不信を現わすと
「信徳」とは「伊藤信徳」、江戸時代前期の俳人
1633年寛永10年〜元禄11年10月13日 (1698年11月15日)
との解説が。


望月や盆くたびれで人は寝る  路通 「桃ねぶり」
季語は「望月」で秋と言って居ると
ぶー、この場合「望月」はただの満月の意で
季語は「盆」で初秋の季語ですと。
路通さーーーーんと私が
人間不信を現わすと
「路通」とは「八十村 路通(やそむら ろつう)」
江戸時代前期から中期にかけての俳人で
慶安2年(1649年)頃 〜 元文3年7月14日(1738年8月28日)頃
との解説が。

盆ごころ夕がほ汁に定りぬ 曉台 「曉台句集」
季語は「夕がほ」で夏だと言って居ると
ぶっぶー、この句の季語は「盆ごころ」で初秋の季語ですよと。
暁台さんさんさんさんさんと
多少鬱な気分に浸って居ると
「暁台」は・・・もういい。とにかく彼の句を読めと
ふり袖のやまとに長し日の始

太箸や後トにひかへし檜木山

鏡餅母在して猶父恋し

3句読まされた。