第28回詩人バトル
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 エントリ 作者 作品名 文字行数 得票なるか!? ★
 1 WAKA  好きな色  15   
 2 K  虫殺し  49   
 3 3104  すなおマン  60   
 4 高橋慎  ため息  149   
 5 香月朔夜  聖母  137   
 6 鈴矢大門  世界で唯一  405   
 7 詠理  幼年幻象  105   
 8 葉月みか  キャラバン  43   
 9 若桜満  select  200   
 10 空人  石榴(ざくろ)  45   
 11 相川拓也  陽炎  6   
 12 狭宮良  ホワイトノイズ  27   
 13 海  日々  28   
 14 沙汰  夢のアトに  15   
 15 氷月そら  ビー玉  43   
 16 歌羽深空  錯羅  345   
 17 (作者の要望により掲載終了しました) 41   
 18 橘内 潤  『戦争』  2400   
 19 棗樹  光雨情景  60   
 20 松田めぐみ  侘助  36   
 21 木葉一刀(コバカズト)  微笑む君が許せない  26   
 22 有機機械  未熟な魂  12   
 23 日向さち  欠失  18   
 24 小松知世  赤  32   
 25 小原小也  非道家たち  177   
 26 宮田義幸  怪物たちの朝  72   
 27 大覚アキラ  驟雨  5   
 28 夢追い人  夏の行方  18   
 29 土筆  椅子  21   
 30 佐藤yuupopic  小さく小さくなったのよう  292   
 31 五月原華弥  性格  10   
 32 中沢美環  伝えられし物語  33   
 33 ヨケ:マキル  うたえる、肺  27   
 34 ヒヨリ  夏来たりなば  52   
 35 タロ○  色は匂えど  60   
 36 タカハシレイカ  あまのじゃく  221   
 37 ぶるぶる☆どっぐちゃん  考える葦  36   
 38 ながしろばんり  Harder than smile.  10   
 39 さと  カボチャ色の電車  430   
 40 おに  生と死と平和と青空と  730   
 41 YamaRyoh  かっぷる感情  23   
 42 mi  キリンとチョコレート  15   
 43 lapis.  部屋隅のモンスター  28   
 44 IONA  the beach  17   


訂正、修正等の通知は掲示板では見逃す怖れがあります。必ずメールでお知らせください。
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その回の作品参加作者は必ず投票。QBOOKSの〈人〉としての基本です。文句言わない!

バトル結果ここからご覧ください。




Entry1
好きな色
WAKA
文字数(行数)15

世界の新発見
世界は点の集まりで描かれていた

使いなれた筆を振り回し、
人は回りに点の粒をばら撒いて
自分の世界を作っていた

「好きな色は何色?」
この質問は、
自分の世界を決めるためにあった

望むなら、世界は1色に染まる
だけど、それではつまらない
バラバラな色と人
重なって雑音と談笑になった


Entry2
虫殺し

文字数(行数)49

部屋の電気を消すと、夜の空気が窓から入り込んできた。
頼りない月は闇に浮かんで、僕たちの輪郭の一部分を照らす。

殺虫灯が森の中に在り、
微かな光を求めて乱舞する虫共を、その圧倒的な電流でもって焼き殺す。パチン。

パチン
パチン
パチン

それはまるで
張りつめた風船を一突きで爆発させる
鋭利な針。とても鋭い針。
あるいは混沌とした世界を正す
キリストの筋肉の軋み、骨の音。

パチン
パチン
パチン

虫殺しの音が、夜の空気に乗って、僕たちの耳に届く。
でも僕たちは話に夢中で
滅多に手に入らない特級酒を味わいながら
肺に煙をつめ込みながら、吐き出していて
女の事に夢中で、未来なんかわからなくて。

闇を遠ざけていたんだ。
夜を遠ざけていたんだ。


光を見つけた白い蛾が
狂喜してその中に飛び込む。
彼を包み込む官能の喜び。
しかし熱と呼ぶにはあまりに鋭い爆発が
彼の体を弄び、

僕は幸せだったのか?
僕は満足しているか?


頼りなく浮かぶ月が
無数の焦げた死体を、白く照らしている。
彼らの答えを、拾い集めている。

パチン
パチン
パチン

虫殺しの音が、夜に響く。


Entry3
すなおマン
3104
文字数(行数)60

どうしてどうして なぜなぜ どうして
どうしてどうして なぜなぜ どうして
どうして人事の村上さんは
コミュニケーション能力を強調するの?

どうしてどうして なぜなぜ どうして
そんなときは すなおマンを呼ぼう
素直の味方 すなおマン

誰にも相手にされないからだね


どうしてどうして なぜなぜ どうして
どうしてどうして なぜなぜ どうして
どうして山田課長の名刺はなくなるのが早いの?

どうしてどうして なぜなぜ どうして
そんなときは すなおマンを呼んでやれ
素直の味方 すなおマン

営業熱心なんだね 今日も新宿だよ
キャバクラ中心に飛び込み営業


どうしてどうして なぜなぜ どうして
どうしてどうして なぜなぜ どうして
どうして同僚の加藤君はいつも必死なの?

どうしてどうして なぜなぜ どうして
こういうときも すなおマンを呼ぶといい
素直の味方 すなおマン

俗に言う危機感だね 不況だし
加藤君の代わりはたくさんいるからね


どうしてどうして なぜなぜ どうして
どうしてどうして なぜなぜ どうして
どうしてみんな目が笑っていないの?

どうしてどうして なぜなぜ どうして
困ったときは すなおマンを呼ぼう
素直の味方 すなおマン

大丈夫! 心も笑っていないんだぞ


どうしてどうして なぜなぜ どうして
どうしてどうして なぜなぜ どうして
どうして すなおマンはすぐに来てくれるの?

どうしてどうして なぜなぜ どうして
ときどき すなおマンを呼んであげよう
素直の味方 すなおマン

すなおマンは地球の人の数ほどいるんだよ

どうしてどうして なぜなぜ どうして
勇気を持って すなおマンに変身しよう
素直の味方 すなおマン


Entry4
ため息
高橋慎
文字数(行数)149

いつもため息をつく僕
それを君は楽しそうに見ている
「何でそんなに楽しそうなの?」
君はこう言ったね
「貴方がため息をつくときは何か良い事が浮かびそうな時だから」
君は僕より僕の事を知ってる
何でだろう君がいると落ち着く
僕はきっと君が好きなんだろう
でも君はどうなんだろう?
君は僕の事好きになってくれてるのかな?


Entry5
聖母
香月朔夜
文字数(行数)137

心に水を

絶え間なく降り積もり続ける雪


陽だまりより優しく

すべてを許そう

包み込むように


神に感謝を

愛を祈ろう


この緩やかな温かさが届くといい

いつか

一人でも多くの人の上に

穏やかな幸せが伝わればいい


だから微笑み 見守り続けよう

痛みをを溶かしてゆけるように

繊細な心を傷つけてしまわぬように


Entry6
世界で唯一
鈴矢大門
文字数(行数)405

困ったときにどうすればいいかって、知ってる?
すごく簡単なことなんだ。
残念ながら知らない人が多いけどね。
答えは簡単だ。
神様にお願いするんだ。
神様、神様、神様。
世界でただ1人の僕の神様。
僕らの行く道お教えください。
すると、ほら。
あっという間に神様からのお返事がかえって来るんだ。
こうしなさい、ああしなさい、そうしてはいけない、それでは駄目だ。
僕らは神様の言うとおりにしていれば良い。
神様は絶対で、完全で、最高だ。
僕らのことが一番良くわかっているからね。
さあ、みんなで神様に頼もう。
困ったら神様。
合言葉だよ。
え?
神様なんていないって?
ああ、そうだね、君の言っているような神様ならいないよ。
神は全知全能だなんて、全くのでまだ。
神様は神様。
全てを欲しがり、その欲は尽きることなく、日々世界を覆う。
神様は便宜上の呼び名だ。
絶対で、完全で、最高な。
僕らのつけた、僕らのあだ名。
僕らは僕らの力を使って、困ったことを消していく。


Entry7
幼年幻象
詠理
文字数(行数)105

1.
3号は空地の端っこ
ヤシの葉っぱで凝り組んで
おもちゃをがらんごろん転がせる

2号は公園の真ん中
ひざ小僧まで掘って丸く土盛れば
棒っきれで鉄砲穴あけて覗き込む

1号は屋上の全面
真っ赤な布地で幕屋を立てて
外は反射するものが絡みついている

そんなの
そんなのが沢山

1.5号とか2.8号とか9.9号とか
誕生日公募制っていう浮ついた嘘
こんな衛星基地も山ほど

歩兵見習いがやたらにいて
副隊長はいつも何人かで
隊長は昔から交代制だった

よく見習いが死んだ
たまに副隊長は誘拐されるし
ときに隊長も追放されてた

そんなとき
煙が上がるのはそんなとき

お菓子の袋が小さく積まれて
やしの葉っぱがわんさか被さって
ぐしゃぐしゃ丸まった新聞紙に
銀の虫眼鏡で火を点けた

白いもくもくが噴き出て
黒くなると袋が崩れて
黄色くなればやしが笑う

もらわれるままに大きく笑うと
ずっと遠くの真っ赤が落ちてきて
煙に消されながら埋まっていく

そこからきっと見え始める

燃え残ったからからの灰から
ぎらり凝固した物体を拾い上げて
1号の中にしまって
夕べの灯かりが浮かぶころに
幸いなるかなと囁いた

そうしたら月の後ろに輪っかが輝くの

ゆらりゆらりしてくるの
ちらちらとひらひらとしていくの
ここから、そっちのほう
帰らないで超えないで

2.
轢かれた猫がごろり飛んでくる
ややあって、羨望が指先を病ませる

ちくしょう
こいつのぐにゃりと曲がった体は
俺と変わらぬぬるさを備えた体は
鋼鉄の衝撃を与えられ
温度は匂いとなって散りながら
バクテリアなるものを寄り付かせ
残らず喰われることで分解し
再び体を得ては地上へ撒かれ

ちくしょう
得ては撒かれ
そのきっかけにあたる

盛られた酒がちょびり零れていく
ややあって、懇望が指先を病ませる

とにかく
このただ流れていくだけの物体は
俺と変わらぬ性格を備えた物体は
散漫な注意によって
目の回る香りを放ちながら
湧き水のように澄みとおって
そのうちに冷えながら宙に発して

とにかく
冷えては発し
そういうところにある

いつしか
そこらの直線のもの全て真っ赤に染まって
曲線でしか動かないものも真っ赤に染まって
山の上が白くなっていくよりも清らかに
風が種を飛ばそうとするより緩やかに
きっと、日の落ちるのに見入っている

たとえば
あめ玉が解けるようだね
熟々のトマトみたいだろう
威嚇をしているようで泣いている
ただ薫るには惜しいのだ
そんな、真っ赤に染まらせていったのは

ちくしょう
とにかく
行ってしまえばいいのだ

(やってきた月明かりは慎重に)

いつしか
たとえば
月の元にさえ行けばいい

(かしこの記憶をもいでいった)


Entry8
キャラバン
葉月みか
http://lsg83.fc2web.com/
サイト名■Lady, Steady, GO!
文字数(行数)43

車両に充満する
生きた人間のニオイ
四肢に絡み付くそれに
今は汚されることのないように

冷房を無効化する
サーモグラフィーの塊
ガラス越しの日差に肩を灼き
流れ去る景色に微塵の未練も覚えず

今はただ
一秒でも速く
一ミリでも近く
前線へ

ただ それだけ

磨き抜いた9cmの戦闘靴
じりじりと焦げ付く本能
眠らない獣の瞳

――燕のように飛べ

百戦錬磨の老兵よりも
明日を見ない傭兵で

冷血な諜報部員よりは
鮮血を流して泣き叫ぶ一兵卒で

ありたい と 願う

――疾風のように撃て

追われてする移動なら負けだ
果ては無くとも
当ても無くとも


燕のように 飛べ
疾風のように 撃て


今は 今は 今だけは


Entry9
select
若桜満
文字数(行数)200

今はもう

会わない

話さない

会いたいけど

話したいけど

会いたくない

話したくない

会えない

話せない

声が耳に入るだけで

痛い

誰かと話しているのを見るだけで

痛い

痛い痛い痛い

なんで

苦しいの

わからない

ただ

あの人が

あたしの眼に

うつっているだけ

あたしの眼にうつっているあの人は

あたしをみつめることはない

恋はどんな人でもできる

愛は誰でもできるわけじゃない

愛は人を選ぶ

あたしは恋から動くことはできない

あたしは愛には選ばれなかった


Entry10
石榴(ざくろ)
空人
文字数(行数)45

手にとった石榴の色が
あの人の口紅に似ていたので
僕は思わず財布から
数枚の銀貨を取り出し
皺の刻まれた老婆の手に置いた

石榴の小さな口は
三角形に開き
そこから中を覗いてみると
澄んだトビ色の歯が
こちらを見て
微笑んでいるように
思えた

薄いアパートの扉を
ガタムと締めると
ちょうど正午を知らせる
サイレンがなった

 別れ際に唇を割った
 永い接吻
 あの人は僕が赤くなったのを
 見て
 何も言わずゆっくりと
 唇を左右にひいてから
 うつむいた

ひと思いに
石榴を割って
僕の歯が
トビ色の小さく並んだ
ひとつぶ
ひとつぶを
壊してゆく

しぶくて すっぱくて
唇にはほのかな苦み
石榴は甘くなどなかった
サイレンは彼方に消えた

僕の口からは
果汁がしたたり落ち
靴下のつまさきを
淡く あわく
赤色に染めていった


Entry11
陽炎
相川拓也
http://hp.vector.co.jp/authors/VA018368/
サイト名■iKawa's Telescope
文字数(行数)6

フツと閃いて
そこは変わってしまった
びょおうびょおうと乾いた風がふく

それでも太陽は変わらず照っている
上から じじと


Entry12
ホワイトノイズ
狭宮良
http://www.fiberbit.net/~glazier
サイト名■漂砂鉱床
文字数(行数)27

たかい緑の三角に
届かぬ雲を引きおろす

その上はますます白くなり
その下はもうすぐ水になる
人々の声は生温く
肺には綿が溜まっていく

皮膚の呼吸が湿度に喘ぎ
天気雨を透かしてのぞく
明日を一人待っている


たかい緑に登るなら
吐く息は楽になるだろう

その上の風はやさしく乾き
その下の熱は回りつづける
人々の声はどこかで聴いた
まえの季節の雑踏に似て

私の声はどこにも行かず
綿のように溜まっていく

雲間の光はあまりに強く
木々を羨む午睡のすきに
明日は一歩近くなる


Entry13
日々

文字数(行数)28

千年を生きた月
照らされるばかりで
光ることのない
ダイヤの原石

山の上から
駆け下りる命
岩を削り 命を削り
いずれ大海と果てる

山が沸き
火が吹き上がり
大地を浄化して
太古の地球は始まった

大地は汚れ
息をする口は塞がれ
汚物をつまらせたまま
それも もうすぐ息絶える

幼い子供たちは
満ち足りぬ心をもてあまし
夜毎彷徨い 愛のかけらを求め
空のビンに 詰めて歩く

滅びの序章は終わった
今から第一章が始まる
風化を始めるこの体をひきずり
ボクはどこまで歩こう?何を探そう?

君を想って
輝くものに 憧れて
去り行く日々にすがったまま
君を想って


Entry14
夢のアトに
沙汰
文字数(行数)15


 恐がりの友情と目隠しの笑顔
 隠された想いがうずまいて

 繋がる指を放してしまえば
 見つめる目を逸らしてしまえば

 解き放たれた想いは
 何かを壊してくれるだろう

 幻想が現実に溶け込み
 偽りの翼を拡げる

 唯そこには安らぎが待つと


Entry15
ビー玉
氷月そら
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Shikibu/3145/top.html
サイト名■空模様。
文字数(行数)43

じっと じいっと 見つめている
手のひらの上で ころがしてみたり
つまんで 蛍光灯の光にかざしてみたり
完璧に丸い フォルム
動きのない 冷たさ
向こう側に見える 歪んだ 色のついた世界
じっと じいっと 
すいこまれるように
見つめている

  「このすべらかな丸みと
   無機質な 味のない味を
   感じたい」

ゆっくりと 口の中へ 運ぶ

舌先で ころころと ころがし
なめまわし 弄び
体温がうつってぬるくなったら
指でつまんで 静かに取りだす

眺める
濡れて つやつやと 光る

テーブルにそっと 置いて
また 新しいのを 含む
赤から 青へ
青から 黄色へ
模様の入ってるのや 入ってないの
ひとつずつ 味わって
テーブルの上に ならべていく

そうして
最後のひとつを 口の中へ
うすいうすい青 模様は、なし
惜しむように ゆるゆると ていねいに 舌全体で 
その丸みを 味のない味を 
感じる

目の前には
つやつやと光る 色とりどりの球体
整然とならぶそれを また
じっと じいっと 見つめている


Entry16
錯羅
歌羽深空
文字数(行数)345

小さな
小さな花びらが
ひらひらと、私の前を横切って
散ってゆきました。

花びらはまた
一つ
一つ
私を横切って
散ってゆきます。
くれないの頬を真っ赤に染めた花びらが
ゆっくりと、
ゆっくりと
私の肩を滑り落ちてゆきます。
下を見れば
上の花よりも真っ赤に散った花びらが
まるで
まるで鎖のように
繋がり、
じゅうたんのように、広まっていました。

下を向くと、
私の頬はあの花びらのようになり、
その上を
なぜか涙が、
通っていくのを。
見ていたのは、
雀だけ。
雀だけ。

不安に陥りました。
錯覚かも、真実かも。
わかりませんが。
いつか私も嗚呼散ると、
思ったのでしょうか。
心は知らずとも、体は泣いたのです。

花びらが、紅の花びらが。
私の思いが、すべてが全てが。
散っていくのが。
春なのです。

それを洗い流すように、
夏は、梅雨は来るのです・・・・・・。


Entry18
『戦争』
橘内 潤
文字数(行数)2400

しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかた ないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしか たないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかた ないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしか たないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかた ないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしか たないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかた ないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしか たないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかた ないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしか たないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかた ないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしか たないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかた ないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしか たないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかた ないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしか たないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかた ないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしか たないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたなくないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしか たないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかた ないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしか たないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかた ないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしか たないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたない しかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかた ないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないし かたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたないしかたな いしかたないしかた


Entry19
光雨情景
棗樹
文字数(行数)46行

あめつちに
光る雨ふり
翳る砂岩を
うがつ槌音(つちおと)
滑る川面を
爪弾く水音
煙る山肌と
雲の上の頂
蓮葉の上の
あおがえる
      (けろけろと)

あめつちの
笛吹来たり
あめつちを
言祝ぐ響き
降りそそぐ
雫を抱きて(喉を震わせ)
      (けろけろと)

   軋む大気に 息殺す蜘蛛 と
   濁る川底を 駆ける水蛇(みずち)

湧きあがる
黒雲の中の
戒めの光と
轟きわたる
天上の鐘に
憚りのない
乳飲み子は
天地を繋ぐ
透き玉簾の
光る玉緒に
手をのばし
      (えふと笑い)

   雲間に碧(あお)がのぞき

あめつちに
光る雲あり
あめつちに
光る風あり
虹を纏って
光る雨群が
草原を薙ぎ
砂丘を越え
海を渡る時

 見送る我は

雨を惜しみ
雲を追う鳥

  となり

注)あめつち…「天地(テンチ)」の雅語的表現。世界。


Entry20
侘助
松田めぐみ
文字数(行数)36

見渡せば
いつの間にかはぐれていた

一度はぐれてしまった者は二度と群れへは戻れない

ひとり人生の旅路を行こうか

それも悪くないかもしれない


カーナビはとうの昔に手放してしまった
私には必要ないと思っていたから

地図もなく
風もなく
星さえもない

携帯電話も手放してしまおうか
期待は今の私には残酷すぎるもの
鳴ることのない携帯電話なんて

今、私が持っているものといえば
車と軽い財布とウサギ

ガソリンがもつ限り国道を北へ向かおう
動かなくなったところで乗り捨てて
あとは軽い財布をポケットに突っ込んで
ウサギを抱いて歩こう

いままでは
いつも
はぐれそうになりながらも、背中を見失わないように気をつけていたのに


侘助の花が落ちたのに気をとられていたから
はぐれてしまったのだ


Entry21
微笑む君が許せない
木葉一刀(コバカズト)
文字数(行数)26

君はいつも其処に立ち
誰のモノとも分からぬ精を浴び
ただ微笑んでいる

君と同じ固体の中に
僕は存在しているから
僕は君意外に目をくれることも無い
だけど君は僕には目もくれず
虚空を見つめ
僕以外の精を浴び微笑んでいる

種の保存という枠の中で
僕は切なさに捕われる
ただ子孫を残すことのみを考える君
相手は誰だろうが関係ない
でも僕は君と同じ固体じゃないか
目の前に居る君だけを愛し
それの何処が悪いのだ

小さな花の中
無数にある雄しべの一つが葛藤する
目の前に居る彼女に向けて
必死に己の精を撒き散らす

他の雌しべに生を成した事を
知ることもなく


Entry22
未熟な魂
有機機械
http://www.d2.dion.ne.jp/~syuki
サイト名■ORGANIC MACHINE
文字数(行数)12

自分がかゆい思いをすることと
ひとつの命の重さを比べて
一匹の蚊を殺すことができなかったあの頃
僕は自らが望むままに行動し
醜い自分をさらけだし
他人を傷つけていた

そして今

自分の醜さを恥じ
多少なりとも自らを律し
他人を思いやることができるようになった僕は
何のためらいもなく
視界に入った一匹の蚊を叩き殺す


Entry23
欠失
日向さち
文字数(行数)18

風の音は歪みを運び
握った手と手は掠れていました
後ろから虚空が降りてきて
残ったのは生半な温度でした

小胆な指の記憶も掠れていきます
自分で握り直しても彩度が落ちるだけなので
山の向こうへ飛んでいく
二羽のカラスを見送りました

あの娘の姿が欠けていきます
頭のてっぺんから爪先まで
じわりじわりと欠けていきます

自家へ戻る途中
足下が見えなくなったのは
足が遅いというだけのことで
太陽が顔を背けたわけではありません


Entry24

小松知世
文字数(行数)32

赤いルージュ出鱈目にひいて
もしくは
真っ赤な真紅の薔薇を振り回して
そしたらきっとこの赤は
誰の目からも見えなくなるだろう
この赤は
この身から流れ出る赤は
きっと誰の目にも触れることはなくなるだろう
それは目下の希望
誰にも気付かれたくない

鮮明に
まるでそれにだけ焦点を当ててるみたいに
その赤だけ鮮明に
目に映る
自己嫌悪と後悔と
それとは全く正反対な
満足感や安堵感
それらをただ淡々と感じながら
流れ出る赤をただ眺めていたい

赤く染まる空を閉じ込めて
もしくは
真っ赤に燃える腕を天にかざして
そしたらこの赤は
私の心を救ってくれるだろうか
この赤は
この身から流れ出る赤は
きっと誰の目にも触れることなく
その流れを止めてしまうだろう
それでもアタシはまた繰り返し天を仰ぐ
何かから救われたいがために


Entry25
非道家たち
小原小也
文字数(行数)177

この世に不幸など存在しない。
ただ非道な人間の意志が、それを操っている。

この世に争う理由などない。
やはり非道な人間の理屈が、それを操っている。

この山は高くて上れない。
この川は流れが速い。
お前の性格が悪い。
もっと遠くを見よ。

我々、馬鹿にされて終るのかと、
気がついたらもう其処に奴等はいない。
腹を抱えて笑って見てる。
城を構えて笑っている。

――平成十五年五月八日


Entry26
怪物たちの朝
宮田義幸
文字数(行数)72

5/30(金)
5:48〜7:32


―ミイラ男―

シーツに包まれ朝がくる
息苦しい小部屋を
ダークグレイのカーテン色に
染め付けてしまった
「あんたなんか興味ないのよ」と
言っているような女の横顔を見ながら
名前すら聞けず
合コンに来たことを後悔した
ナースだからと誘ってきたケンは
たれ目の痩せ細った女を
懸命に口説いていた
ダークグレイのカーテン色に
染まった小部屋
鏡は全て割ってやった
醜い自分をこれ以上映したくなかった
名前も知らないあの女も
二度とこっちを向かなかった


―口裂け女―

ポマードできっちり固められた
主人の頭を見ながら
私はいつも思うことがあるのです
―この人はきっと浮気しているな―と
それは毎日の生活の中で
夕立のように急に顔を出すのです
食事のとき
主人の送り迎えをするとき
ベットの上でセックスをしているとき
それでも私は良妻を演じなければなりません
それがマワリの望みだから
―AM6:00―
今日主人を送る前に聞こうと思います
口の端を無理矢理に上げて
「私、きれい?」
これが私の
唯一の
小さな反抗


―吸血鬼―

昨日のサチコという女は醜かった
仕事だから仕方がない
ろくでもない源氏名を
擦り寄るような声で何度も呼びやがる
その都度帰りたくなる俺を
黒いスーツが押さえつけ
赤いネクタイが締めつけ
―オンナヲダマセ! ダマセ! ダマセ―
サチコがこっちを見ている
俺は歯を剥き出しに嘲笑んだ
オニオンスープでは
目覚めきれない身体を引きずり
十字路のゴミ収集所へ
女がいた
何の特徴も無い女
そこらに溢れている女
ただ、包丁を握っていた
持っていたゴミ袋が飛ぶ
胸に深々と包丁が刺さっていた
高層マンションに囲まれた
棺桶のような空を眺めながら
夜の帳が降りる


Entry27
驟雨
大覚アキラ
文字数(行数)5

きみの長い睫毛の先で雨の雫が虹色に輝くのをぼんやりと眺めながら

ぼくが死ぬ最期の瞬間に思い出す映像がこれだったらいいのに

と思う六月


Entry28
夏の行方
夢追い人
文字数(行数)18

瓦礫に埋もれて抜け出せない

カチッ カチッ 時は流れる
ゴクゴクと水を飲む
ダラダラとぬるい汗が滴る

行かなくちゃ
早く 行かなくちゃ

こんなところでのんびりしてる場合じゃない

意気地なしよ 臆病者よ 卑怯者よ
立ち上がるんだ 

虚ろな瞳に太陽の光を
乾いた唇に大河の潤いを
萎んだ心臓に地球の活力を

全力で挑んで負ける人 私は好きだよ
最初から諦めて逃げ出す人よりマシ

だから  さあ

弱気な自分に別れを告げたら 

駆け出そう もう振り返るものなど何も無い

夏の太陽が僕のもとにも降り注いだ 燦燦と 情熱的に 愛を帯びて


Entry29
椅子
土筆
文字数(行数)21行


森に一脚の白い椅子が置かれていれば
まずリスが来て
次に小鳥が舞降りる

リスと小鳥は争わない

諍いが起るのは
食物のことだけで
この椅子には
果物もなければ木の実もない

そして今
リスも小鳥も飽満しているのだ

椅子にとって
こんな一時ほど
平和を実感して
清楚な輝きを纏うものだ

小鳥は背凭れのてっぺんで囀り始めるし
リスは毛の手入れに余念がない


Entry30
小さく小さくなったのよう
佐藤yuupopic
文字数(行数)292

熱がちっとも引かなくて
まる二日何も食べないで、ぐんにゃり寝ていたら
身体が
うんと小さく小さくなっちゃって
本当に小さく小さくなっちゃって
たぶん、いま
あなたの小指の爪くらいだと思う

天井が高いなあ

ケータイに入るメールには
ちょっと風邪ひいたみたいだけど
元気でやってるよ
取材ガンバッテ、
なんて、何事もなかったみたく
返事しといたから
きれいに切りそろえた爪くらいに
こんなに小さく小さくなっちゃったこと
あなたは
まだ知らない

全然気イきかないオミヤゲ両手に
帰ってきて
ビックリするかな

それより
気づいてくれるかな

今度の出張には
ポッケに入ってついてゆこうかな
なんて
ぼんやり考えながら
あなたのこと
うとうと待っている


Entry31
性格
五月原華弥
http://www7.ocn.ne.jp/~kakuu/
サイト名■華空羽 -Imagenary Poet-
文字数(行数)10

何故そんなにあの人たちが嫌なのか
私には解らなくて
他人に不信感を持つことに理解は示せるけど
私にはできなくて
確かにあの子にも悪いところがあるけど
私には憤れなくて
いろんな意味でうらやましいけど
私はそんな風になりたくない
結局のところ
それが性格の差ってやつ


Entry32
伝えられし物語
中沢美環
文字数(行数)33

長い長い時を越えて
記されて伝えられた出来事は
客観的な事実などではなく
支配者や権力者の視点による解釈だった

幼い頃は教えられた出来事をそのまま素朴に信じていたけれど
学べば学ぶほど
裏側の歴史があることがわかってくる

踏みにじられた領域と 滅ぼされた文明
侵略された城塞と 損失された文化
隠蔽された事実と 鎮圧された生命

独善的で独裁的なキリスト教
西洋の風景の中に 残虐さと罪悪さを含む危険な美しさが
強く色濃く残っている
もう 終わってしまった過去の栄光

過ぎ去りし歴史 伝えられし物語

あいにく地球は一神教で統一された惑星ではない
多民族が存在し 多神教がある

支配する人間と支配される人間
悲しくも双方がいる

平和を祈り 幸せを希うのは いつだって被験者だ
競争を促し 征服を求めるのは いつだって支配者だ

うまくかみ合わない現実
和解さえできずに果ては武力行使
中立的で客観的な事実など 
どこにもない


Entry33
うたえる、肺
ヨケ:マキル
http://www5.ocn.ne.jp/~yoke/
サイト名■hAsAmi
文字数(行数)27

びよんばね空気ひっかかって
ねえ 泳ぐ ねえ

こいびとせきばらい
月 まばたき 落下

ひとごろし走るひとごろし
深くまっすぐアスファルト
「おまえは怯懦だおまえは怯懦だ」
ひとごろし叫ぶけれど
ボクを笑わすことしかできぬ

こいびとふたたび拍子とる
てぃんてぃにてぃ てぃんてぃにてぃ

「あの指笛聞いて」
ああ 確かに聞こえる確かに
息吸うと 肺いっぱいにこだまする

ひよるふ ひよるふ
うたえる、 肺

それに においだ
にんげんだの さかなだの ほこりだのの

かぜがぁ かぜがぁ あったんだぁ
ここにぃ ここにぃ あったんだぁ

におい連れてきた
うた、連れてきた

かなしみ よどむけれど 涙出ない
うたは うたえるけれど 声出ない

ボク泥の中還り
最後の声聞く

「苦痛というもの知っている」


Entry34
夏来たりなば
ヒヨリ
文字数(行数)52

蚊に遭遇するのだけは避けたいのです
あなたを想っているときには


神経を金釘で引っ掻かれるような不快な羽音
全身が粟立つあの600ヘルツの警報に追われて
それでも我に返らずにいるのは至難の業です
また若し仮に万が一 心頭滅却すれば火も又涼しく
飛び回る彼らを無視できたとしても
止まった彼らは尚のこと厄介
以前ウッカリまぶたを刺されたときの
四谷怪談も斯くやのあのヒドイ顔!
泣くに泣けない情けなさに痒さも忘れ
鏡の前でいと深く絶望したものです
あれを見せずに済んだのは不幸中の幸い
……ああでも もしかしてひょっとして
そんな私を見てもあなたが退いたりせずに
お腹抱えて笑ってくれるならそれはそれで


そこまで考えて
必然的にあなたの笑顔を思い浮かべ
たちまち時が止まり喉が詰まり世界が滲み


そんなときに蚊が襲来し
それを極めて本能的現実的に
力強くバチンとやってしまったりすると
掌の三色押し花を見てしまったりすると
そしてティッシュが切れていたりすると
あなたを想うが故の様々な年中行事
例えば散りゆく桜の下で涙したこととかが
端からどんどん嘘になってしまう気がして


言いつつも本当のところ
バチンとやってしまうくらいで嘘になるなら
そんな想いは元々偽モノだろうと思ったりもして

               思ったりもして
               思ったりもして

               思ったりもして

そんなこと思ってたまるかと思うそばからやっぱり思ったりもして



マア
そんなふうに
狂気を保つのが難しくなるのです
一匹の蚊のせいで


「ひかりのみぎてに やみのひだりて
 どちらでもいい あらわれて
 わたしをバチンと やってくれたら
 あなたのもとへいけるのに」


対外的対内的にそう叫び祈り夢みながら
結局私は
40日間有効の強力蚊取り剤を買うでしょう
この爽やかな夏を乗り切り 憂いの秋を迎え
散りゆく紅葉の下で涙するために

涙するために


Entry35
色は匂えど
タロ○
http://www.toshima.ne.jp/~takuto_k/index.html
サイト名■太郎丸
文字数(行数)60

あなたにいわれて あわてたの
いろめきたって  いたのはほんと
うちょうてんかも しあわせだもの
えがおこぼれて  てんしがみえた
おもわれるという よいんはうれし

かのじょはたしかに いないけど
きれいなおくさん  いるなんて
くるしんだすえの  いいわけでない
けっこんをして   いたひとだとは
このわたしは    いったいなぁに?

さしちがえると おもっても
しんでやるわと おもってもみても
すきまかんじる おもいがつらい
せけんゆるさぬ おかしなかんけい
そうよわたしが おりればいいの

たちがわるいの  わかっているわ
ちくちくさすのね わたしのことば
ついくちでるのは わがままばかり
ていしゅくなんて わからない
とうにかんじる  わかれのよかん

なのにそのまま   ちじょうはつづく
にかげつもない   ちのみちよ
ぬきさしならぬ   こころとからだ
ねえこれって    いばれないのよ
のんきにしちゃいや しんじてるのよ


はいるとそこは  すてきなせかい
ひとりでまつのは てれくさそうで
ふうふそろえば  なれなれしいのね
へえーっわたし  いつでもひとり
ほほえむえがお  わたしはしあわせ?

まけないぞとは おもっても
みむきもしない おこらない
むねのおくには おおきないしが
めからはなみだ おえつももれる
もうきせきは  おきないのね

やっぱりだめね   おとこって
 やつれるおもいも おもいだけ
ゆるせないもの   おとこはきらい
 ゆくすえあんじる おもいはすてて
よぉしうむんだ   おもいをこめて

らくいんおされる このみでも
りっぱにそだてる このこがかわい
るうるむようの  このせかい
れっつびぎんだ  これからやるわ
ろくでなしとは  これっきり

わらうとにてる  はっきりわかる
 わかれてうんで はんとしすぎて
おとうさんは   ここにはいない
 おおきくなるの いいこでね
んーとだいじに  しますから



Entry36
あまのじゃく
タカハシレイカ
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ryunosuke/2420/
サイト名■スベスベマンジュウガニ(有毒)の観察と突然変異の予測。〜ひよこ組学級日誌〜
文字数(行数)221


長い原を過ぎて
高い丘に来ると
風が、私の髪を揺らした。
「死んでしまえ」
そう
風が言ったので、
そのとおりにしようと空を見上げた。
神の使いは来なかった。

死を逃れて
大きな市場に行き着いた。
殺伐とした出会いを
遮るように
男が私にぶつかって来た。
「死んでしまえ」
そう
男が言ったので、
私は
どこまでも生き抜いてやろうと思った。
どこまでも生き抜いて、
しぶとく生き抜いて、
どこまでも
天に近い人間になってやろうと思った。

私は空を睨み付けた。
神の使いは
まだ
見えなかった。


Entry37
考える葦
ぶるぶる☆どっぐちゃん
文字数(行数)36行

それに気づきもせず小鳥達が飛んでいるが
傷口に水をかけたら死ぬほど痛くて
驚いて自動販売機にダッシュしてコカコーラを買い求め
あまり振らないように気をつけて開けて
傷口に一気に振りかける

昔からこうして街中にあり
人々のキズを
コカコーラは黙って癒してきた

自動販売機にダッシュしたせいでまた遠回りをしてしまった
朝日が昇り
強烈な光を街に浴びせかける
わたしはそれでやっと方向感覚を取り戻す
自動販売機の上には猫
影にはヤモリが
それぞれ寝ていた
わたしは歩き出す
太陽に向かって行く形になるが
絶望的だとは思わない
絶望出来無いとだけ感じている
ビルの根本で
百万個のサナギが一斉に蝶に孵る
蝶になれなかった只一匹を残し
彼らは空へ太陽へ向かって羽ばたいていく
わたしは残された七色のサナギを
持って帰ろうか悩んだが
太陽を真正面から受け止め輝くサナギを見て
そのままにすることを決め
花が咲き乱れた横断歩道を
走って渡る
人間は考える葦である
葦であり花であり蝶である
そんなことをぶつぶつ言いながら
横断歩道を
走って渡る


Entry38
Harder than smile.
ながしろばんり
http://www5a.biglobe.ne.jp/~banric/equinox
サイト名■ばんり小屋
文字数(行数)10

Harder than smile,
To present a rhyme is infertile.
Like a music from the Saturn,
It sounds, what a old pattern!
Please listen myself, docile.


にっこりするより難事、
君への詩の駄目っぽい感じ
輪っかの旦那の歌う声、
なんてしょぼくれた烏滸絵!
聴いてほしくても、ただ生返事。


Entry39
カボチャ色の電車
さと
http://members.goo.ne.jp/home/kei5yns
サイト名■光のトンネル
文字数(行数)430

 おじさん おばさん カボチャ色の電車に乗って 通ー勤。
 ぼくも カボチャ に乗って 通ー学。
 混んでるけど 息苦しいけど 足も踏まれて痛いけど
 ぼくは カボチャ色の電車が すきです。

 耐えて 耐えて 耐え抜くと 川崎は やってくる。
 ホームに降ろされ 涼しい風が 気持ちいい。
 のんびりできない 川崎 ホーム 何番線?
 おじさん おばさん どっさりと カボチャ。
 に乗り込んで ぼくの 入る隙間 なんか
 すぐに なくなっちゃう カボチャ色の電車。

 吊り革は ない
 エアコンは きか ない
 スピーカーは うる さい
 走りは あ らい ちゅう ねん
 そして 雨降り く さい
 そして 雨降り お くれる
 そして 終電 も お くれる

 どうして あの色 カボチャ色。
 なんで あの色 カボチャ色 ラ・かぼっつあ色。

 東京 終点 折り返し
 上野 なんか 行きません どーうして?
 上野から ど 田舎 行きの
 かぼくさ茶色の電車が 走ってるから
 ぼくは 知ってるから。


Entry40
生と死と平和と青空と
おに
http://p1.lightws.com/~oninouta/
サイト名■STEEL MY HEARTS
文字数(行数)730

思いついたことから書き綴ってみる
すべてがあいまいで
意味不明で
哂えない冗談ばかりで
笑いそうだ

僕はまだ生きている
いまだに息はできる
涙がむやみに出る社会
それでも何とか幸せです
時々雨は降るけれど
空は青い
だから僕は笑っています
 
気付かないうちに
僕は平和に生きている
この世の中に生きている
昔のたくさんの痛みなど
僕らは忘れようとしてしまう
昔の人の愚行を
また繰り返そうとしてる
僕らはいつの間にか
平和の意味を忘れ
幸せが見えなくなり
自分ばかりを気にするようになった
例外はない
もちろん僕もだ
だけどとにかく他人行儀が上手な僕は
うまく自分をごまかしている
僕は関係ない
僕は関係ない
ボクハ・・・
そうでしょ?

僕は生きている 生きている
この通り生きている
笑っている
泣いている
憎んでいる
抱きしめている
そして
悩んでいる
何を悩むかさえ見えないのに
僕は自分が悩んでいるんだと
信じている
 
僕が食物を貪っているとき
誰かが自分を食べているだろう
僕が愛を感じてるとき
誰かが孤独に死んでいるのだろう
僕が笑っているとき
誰かの心が歪み始めているのだろう
これは僕には関係ないことだ
僕のせいでも僕の罪でもない
だから許せるのだろうか?
誰が許せるのだろうか
自分が駄目なのに
 
僕は耳をふさぐ
自分が叫ぶのに気づいて
僕が怖いのは僕
僕は嫌いなのは僕
僕を嫌いなのは
僕が僕を嫌いだから
笑えないものばかりだ
 
基本的に僕は弱いです
頭がいたい
だけど生きている
僕は死にたくない
今はまだ生きたい
永遠がないことくらい知っている
でも忘れている
閉じ込めている
あなたは目をそらさないんですか?
怖くてしかないのです
怖くて涙が出るのです
僕はそんなに自分がかわいいのでしょうか?
何を言われても
僕は死ぬのが怖い
だからひたすら
今を生きている
死ねば楽になれるのかな?


Entry41
かっぷる感情
YamaRyoh
http://presents-yr.hp.infoseek.co.jp
サイト名■YamaRyohPRESENTS official website
文字数(行数)23

眠くなるなる午後のひととき
アクビつくつく 初夏のうつろい

夜のラッシュに体ギシギシ
数本あとなら 車内スキスキ

いつもの残業 今でも慣れず
ガラガラ電車で ガーガー爆睡

いつもの駅で車掌がトントン
「お客さん、もう、終点ですよ」

毎度の如くホームをバタバタ
向かいで待ってる最終電車

ハーハー疲れて肩で息して
ピッピッ メールをアイツに送信

ブーブー バイブが床を鳴らすも
グーグー寝てるよ こりゃ起きないね

結局2人でガーグーガーグー
離れた場所でも 2人は一緒!?


Entry42
キリンとチョコレート
mi
文字数(行数)15

 キリンはチョコレートを食べたい赤いバラを
 
 見ていても赤いバラを

 甘い匂いにするチョコレートを

 自分の柄に隠して

 チョコはキリンを敷き詰めて

 バラを赤く

 咲く キリンとチョコレート

 憂鬱な瞳に甘い香り


Entry43
部屋隅のモンスター
lapis.
文字数(行数)28

あたしあの男に会うの嫌だ
緑色に光る瞳があたしの部屋の片隅で
あたしの存在に食いかかろうとする
モンスターにそっくりだからだ

あたしあの女に会うの嫌だ
嫌だ嫌だ、あの舌、舐めないで
あたしになりすまそうとする
あのモンスターにそっくりだからだ

あたしの瞳はもっと綺麗でもっと輝いている
あんな汚くて淀んでない、絶対ない
あたしの部屋の片隅で泣いている
可哀想な緑色のモンスターの色じゃない

追って来るわ、きっと振り払ったって
戻ってくるわ、きっと捨てたって
また、あの場所に
あたしの部屋の片隅で
緑色の瞳をぎらりと輝かせて
あたしの存在を食いかかろうと
あたしになりすまそうと

可哀想なモンスター
慈悲深いあたしが、
馬鹿みたいに可愛がってあげる
あたしの部屋しか行く所がない
可哀想なモンスター

多分、あんたはずっと独りぼっち
誰にも愛されていないのよ
それは分かっている事でしょう
いい加減気づいたら?


Entry44
the beach
IONA
文字数(行数)17

よる 電気をつけたくても
たまには つけられないこともある
あさ こえを聞きたくて
でも電話も 

ほんを 読みながら
むかしの事を おもいだす
波が ざあざあと
ぼくの足もとに だきついた
あの電源 も

道がさいしょから できてる
ことがおおい
なにが嫌で なにがすきで
なにを食べるかとかは ぼくはきめてない
あいする ことも

びんのくちに あうフタじゃ
このままつづく すなのみち
たのしくは はしれない。