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第3回中学生1000字小説バトル
Entry2

とある日、とあること

作者 : ジェイ
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文字数 : 835
 目覚めると僕は僕ではなかった。記憶が全くない。
 …ここはどこだ? …そしてぼくは………
 真っ白な壁がまるで僕の心を映し出しているようで僕はますます
混乱していった。          
 頭の中で鉛のような物が記憶をさえぎっている。
 昨日は何をしていた?ええっと…
 
 コンコンっという音がした。その音がした方をみると白衣を着た
男が立っていた。そうか。ここは病院か。                   
       
 白衣を着た医者らしき人は僕が寝ているベットの横に来た。
「大丈夫かい?大分混乱しているようだね」医者は初めて口を開い
た。
「ここはどこですか?そして僕は…」

「君は記憶を隠したんだ」
「隠す?なぜ?…」ますます混乱してきた。
「それは君しか知らない。探したいなら探せばいい。でも前の君は
隠したがっている」僕は医者の言うことがうまく理解できなかった。
「どうする?探す?」医者は僕に言った。
 正直僕は自分の過去を知りたかった。興味が勝った。
「探します。…でもどうやって?」
 
 次の瞬間目の前に違う世界があった。見覚えがある。古びた建物
の中の廊下だった。 そうだ、ここは僕の通っていた学校だ。
 僕のクラスはたしかこの廊下をまっすぐ行った所だ。だんだん記
憶が戻ってくる。僕は走った。
 僕は教室の中に入ってみるとそこには人が群がっていた。
「なんだろう…?」 
 その群れを分け入ってその中心部をみると僕は真っ青になった。
 そこにはボコボコに殴られた僕がいたのだ。血が口からでていて
ホラー映画にでも出てきそうな姿だった。
 そうだ僕はいじめられていた。そんな自分がいやになって記憶を
隠したんだ。でもどうやって隠したかは忘れた。

 全てを思い出した瞬間またあの病院にいた。医者もいる。
「記憶は見つかったようだね」医者はいった。
「そっとしておいて欲しかった…」僕は知らない間に泣いていた。
 辛すぎる過去が再び僕を襲う。

 すると急に冷たい風が吹いた。顔を上げるとそこには真っ白い壁
も白衣の男もいなかった。
 そこは僕の家の近くにあった以前は総合病院だった場所であった。






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