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第38回中高生1000字バトル結果

おめでとうございます! あなたが栄光のチャンピオンです!

『あなたのためなら』 芦野 前さん


推薦作品と感想

○推薦作『あなたのためなら』 芦野 前さん
 芦野さん亜高さん、どっちかな、というコトで迷った。何かを見せよう、という意識においては確実に亜高さんだが、でも、この内容を1000字に押し込めてしまったのが、作品の面白みをダイジェスト版にしてしまって、悔やまれる。御本人のサイトで<自己満足にまみれた話だなあって客観的に思った。>と書かれていたが、それはおそらく、作品中のもっと色々なことと意識的に向き合うことで、解消されるだろう。
 さて、芦野さんは、二つのキャラクターが、それぞれ別の思惑で動く、というドラマの基本が出来ている点で評価したい。あとは、一つ一つの言葉が、どこに作用するか、とか、作品を意識的に作れば、もっともっと面白くなるだろうな、と思う。
 あと、「いやなポケットモンスター」の木戸さんは、執筆の元気が実に頼もしい。その執筆動機も痛いほどわかるし、非常に筆に力があると思うので、文章の作法など色々学べば、確実にいいものが書けるようになるだろう。がんばってくだされ。(M)
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○推薦作『あなたのためなら』 芦野 前さん
『いやなポケットモンスター』木戸浩次郎氏
すまない。私には何を書きたいのか分からなかった。
ただ、包含している内容がなにか分からず、
恐怖すら覚えたのだが……。不思議の一言。
『大気総括製造公社』歌羽深空氏
なにか怖いのだが、意外とさらりと読める。
なにかを訴えている様で、素顔同盟を思い出す。
映像にしたら面白そうだなぁ。
『夜の闇と白い猫。』音氏
何故漢字が難しいのか。
話としてはかわいいし、幼い感じもするし。
さして意外性も感じず、感想もなく……。
『時差で伝わってくる』亜高由芽氏
情景がはっきりと浮かんでくる。
ただ、これをテーマにするならもう少し掘り下げて欲しいと思ったり。
『あなたのためなら』芦野前氏
特別良い、とは思わないのだが、ひたすらかわいい。うむ。
『すり減る人々』相川拓也氏
最近の若手先鋭作家(?)がテーマにしたがりそうな内容だなと思ったり。
映像にしたら刺激的になりそうだが、たぶん彼の中では映像なのだろう。
とにかく、面白い視点だとは思った。
▼投票者:QBOOKS登録作者


○推薦作『あなたのためなら』 芦野 前さん
爽やかさに負けました。
おみごとです。
▼投票者:QBOOKS登録作者


○推薦作『あなたのためなら』 芦野 前さん
 なんというかほのぼのとしながら、
 相手を思いやる心が描写されていて
 1000字という短さの中で心を揺り動かされたというか
 まぁそんな感じかな。
 今後の作品に期待する意味も込めて、一票を入れます。
▼投票者:QBOOKS登録作者




○推薦作『すり減る人々』 相川拓也さん
全くあてになりそうもない私の第六感ながらとても気に入った。
なので一票。

▼投票者:QBOOKS登録作者


○推薦作『すり減る人々』 相川拓也さん

> 乗客はみなそんな風だ。電車の揺れにただ身をまかせて一緒に揺れている。体のすり減って出てくる粉塵が、鉛の空気に漂う。
この部分がビシッと決まってました。
モノクロで荒い線だけで描かれたような世界。それを満たす澱んだコロイド状の空気。
ゆれる電車の中、なびく棒人間たちの間で、
身ごもった女性と幼児だけが人間らしい五体で座っている、という構図は、
少し安易な気もしますが、しっくりきてます。
相川さんの「セリフまったく無し1000文字」にぴったりの情景だと思いました。

▼投票者:QBOOKS登録作者


○推薦作『すり減る人々』 相川拓也さん
小説の中にある独特の雰囲気と虚無感がなんとも心地良かったです。
そして其の中に存在する一組の親子の存在が、夢の様でも有り、唯一の現実でもあるかの様で…
上手くは云えないのですが、兎に角心にズシンときました。
そんなわけで、相川拓也さんの『すり減る人々』に一票。
▼投票者:QBOOKS登録作者




○推薦作『大気総括製造公社』 歌羽深空さん
せっかくなので全感想です。

『いやなポケットモンスター』
……ポケモンわからないので……。わかれば面白いのかな。うーん。
『大気総括製造公社』
なんかこのすかすかした感覚が面白いなーと。(誉めてます)
終わり方も好みです。
『夜の闇と白い猫。』
好きです。投票すんごい迷いました。可愛いようなショックなような。
『時差で伝わってくる』
わかりやすくていいです。時間差に共感できました。
『あなたのためなら』
可愛くて好きですv字数ちょっと気になりましたが。
『すり減る人々』
相川さんの作品は全体的に好きで、多分それは
自分の色を持ってるからなんだろうなと思いました。次も楽しみにしてます。
▼投票者:QBOOKS登録作者


○推薦作『大気総括製造公社』 歌羽深空さん
読みながら、頭の中に笑っている人々が浮かんできた。でもその笑いは作られたもの。こんな事現実にある訳はないが(いや、もしかしたら未来にはあるかもしれない)どことなく現実味を帯びていた。特に失業したくないってとこ。今の日本にぴったりって感じで。あり得ないことを現実的に書くっていうのは難しいと思うので、これに一票。
▼投票者:QBOOKS登録作者




○推薦作『時差で伝わってくる』 亜高 由芽さん
 僕の友達は事故死だったので少し違うのだが、同級生が亡くなると言う経験は、この作品に描かれるように、不思議と実感がない。いつも一緒にいた家族とは違うし。死んじゃったんだ、と思うのは、故人の書いた字だったり遺影だったり、そういうものを見たとき。個人的にとても共感できた。
 さて、作品。前半、実感のない知らせと、どこか浮ついた新年の空気のなかで口角が下がって突っ伏している主人公の顔が浮かぶようで、いい。ただ最後に、はがきを見て一気に襲ってくる悲しみ、もう一押し欲しかったなぁ。クヮァんと登ってくるような、悲しみ。情景描写は良かった。

 感想もらったので、記名で。相川でした。
▼投票者:QBOOKS登録作者


○推薦作『時差で伝わってくる』 亜高由芽さん
個人的なことで申し訳ないのですが、
昨年の暮れに、去年まで後輩だった子が自殺しました。
いい思い出も悪い思い出も数あり、それでも泣けず、
亜高さんの作品を読んでさっきはじめて泣きました。
私は今年も生きているけど、
彼女は自分で去年までで日付を止めたんだとか、
考えてしまいました。
▼投票者:純粋読者




○推薦作『夜の闇と白い猫。』 音さん
話がきちんと完結している点で優れていると思った。
▼投票者:QBOOKS登録作者




○推薦作なし
 あの中から選びなさい、と言われたら相川さんの作品です。
 でも、選ばなくてもいいのなら「なし」で。
 1000字でも、もっと良い作品を書くことができると思いました。
▼投票者:QBOOKS登録作者