第30回体感バトル小説部門結果

おめでとうございます!

今回のチャンピオン作品は、
ひろこさん作『ある日、そこに、置いてあった』です。
おめでとうございます。

エントリ作品作者得票
03ある日、そこに、置いてあったひろこ4
09ブランク イン ワンズ メモリー沖 ヒロシ3
11冷蔵獣ヘビトンボ3
20喫茶「カーニバル」雑記帳とむOK3
04蝉人間、麻優2
21ナミダ事件沙風吟2
06狼女遠野浩行1
10くだらない話DICE-K1
12例えばこれが秋月諒1
22天からの握手そら1


感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……
掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。



推薦作品と感想

■ある日、そこに、置いてあった  ひろこさん
 
感想:ちょっと奇妙な感じがすごく好きです。
終わり方も余韻があって素敵ですね。
個人的に大好きです。
票者:このバトルへの参加作者


感想:本文は全体的に漠然としているけれど、最後の一文に引き込まれた。タイトルにもセンスを感じる。
票者:このバトルへの参加作者


感想:やっぱりあなたが殺したんですね…。
崩れてるからには相当な時間がたっているはずで、自分の家だから毎日帰宅しているのに崩れるまで気づかないはずはない。きっと毎日記憶から追い出しているのでしょう。

18天使の鉛筆
天使からの可愛らしい電話。「勉強する意味」を探している主人公に、「小さくなった赤鉛筆」を探す天使。でも、「丸付けするために勉強する」のは、正解を出すのがうれしくて勉強しているということ?

26おやじのポマード
好きな作品。街に立つ不安、父を見てほっとする…背伸びする自分と父を頼る自分。父の登場は名シーンなのですが、母親に連れられる年齢なら、まず母親に頼るのでは?
票者:このバトルへの参加作者


感想:物語の結末は奇妙な後味があっていいのですが、そこまでの書き方に、読み手を引き込む力が不足しているような気がします。
票者:このバトルへの参加作者

■ブランク イン ワンズ メモリー  沖 ヒロシさん
 
感想:09  ブランク イン ワンズ メモリー    沖 ヒロシ
 で、そのライオンをどう見せるか、が勝負どころだったように思う。
 難しいと思うが、ここで逃げて欲しくなかった。

10  くだらない話     DICE-K
 本当にくだらない終わり方をしてしまった。前半と絡めてオチを用意するとか、その辺までの面白くする工夫が要るのではなかろうか。思いつきで投げっぱなし。

14  「恥のからくり」    落川春秋
 ロボットの駄目っぷりがコントだな。これは楽しい。
 普通の商品だったらぜったい商品化されないだろうが、このパチもんぶりがドラマだと思う。

 05か14か。少し悩んだがライオンは予想外だったのでライオンで。
 酔った勢いでライオンを檻から出してつれて帰るさまを想像すると、なんともドラマチックです。(M)
票者:その他のQBOOKS作者


感想:面白いです。
1000字というのが勿体無い!!!
もっと長かったら、もっと続いたのになぁ…と。続きが読みたくなる、そんな作品でした。
票者:純粋読者


感想:とても面白く読ませていただきました。ライオンがいることより自分の不可解さを気にかける主人公がなかなかいい感じです^^!!
また、期待してま〜す。。

票者:このバトルへの参加作者


■冷蔵獣  ヘビトンボさん
 
感想:ナマケモノが可愛い♪
主人公とナマケモノの対話が楽しいです。
特に冷蔵庫の暖かさについて話し合っている所など。
票者:このバトルへの参加作者


感想:なまけものの登場シーンが衝撃的でした。おもしろい。
票者:このバトルへの参加作者


感想:まず1、アイディアは面白いです、見たことない訳じゃないですが。
もう少し変なことになって欲しいかな。
次5、風景の切り取り方は上手いと思う。「方言解説」は蛇足じゃないでしょうか。
なくってもその雰囲気が伝わっていてそれで十分です。
9、設定はあまり突飛でもなく普通でもなく面白いです。
ラストのオチへ持っていく文章構成に工夫が足りないように思う。
11、なんとなく全体の雰囲気が良いです。「ナマケモノとの会話」がリアル。
その結果…何が見つかるんでしょうねえ。
20、何が起きたのか?の選択肢がいくつか考えられる構成の方が良いような…。
24、文章力はありますね、2人の感情から抜け出した物語が欲しかった。

結局11に一票。今月は色々バリエーション豊かな作品が集まった気がします。
票者:その他の作者


■喫茶「カーニバル」雑記帳  とむOKさん
 
感想:読みやすくておもしろかったです。
最期のオチが悲しくて笑える。
票者:このバトルへの参加作者


感想:普通にまとまっている作品が多く、前回に比べて豊作だったのではないだろうか。ただ起承転結の「転」にいまいちインパクトにかけるものが少なかったように思う。その中でも気に入ったのは、以下の作品。

ブランク イン ワンズ メモリー(沖 ヒロシ)……一体主人公は今回何を持ち帰ったのか――という引っ張る展開もしくは焦らす構成が非常にうまく行った作品。オチもなかなか面白い。ただ最初か物語の間で、最後のオチを軽く想起させる伏線を入れておくともっと良かったような気がする。
「恥のからくり」(落川春秋)……男のロマンです。何故かメイドロボットの最後の台詞「横臥」に大爆笑してしまった。個人的な感想です。すいません。
ナミダ事件(沙風吟)……相変わらず文章が旨い。羨ましい。人物も非常に生き生きとしている。最後、催涙スプレーをお見舞いするところは、「僕」の青臭さを非常によく表していたと思う。秀作です。

さて今回はとむOKさんの「喫茶『カーニバル』雑記帳」に一票です。
個人的に非常に悔しい作品。いつかこの形式で書いてみたいと思っていたのですが、先に書かれてしまった。しかも、面白い。達也の軽い口調が自然で、最後の暗いオチにミスマッチしているあたりが非常に良かったと思います。多分、私ではこうは書けないだろう。と言うわけで、悔しいから一票。不味いからもう一杯です!
票者:このバトルへの参加作者


感想: 楽しくて、暖かくて、嬉しい読み物だったですよ。一票です。
票者:その他のQBOOKS参加作者

■蝉人間、  麻優さん
 
感想: 今回はけっこう迷いましたが、この不思議な空気感が独特で面白かったのでこの作品を選ばさせていただきます。蝉の話にも人間の話にもとらえられる二面性のあるところに特に不思議さを感じました。意味不明になりそうな危うさはありましたが、芸術性は高いと思います。
票者:


感想:部分的に良かったのが03、07、09、10、12、13、15、20、22、23、26。
より良かったのが04、08、11。
「ゆたかなゆたかな森のなか。」は視点も特に目新しくもないしオチもないのになぜか読んでいて小気味いい。
「冷蔵獣」はショートショートとして抵抗無く読めてサッパリとした印象。
「蝉人間、」は難解で奇妙だが、雰囲気や言葉づかい、字数の使い方を含めて一番心惹かれたので、これに投票します。
票者:このバトルへの参加作者


■ナミダ事件  沙風吟さん
 
感想:面白かったです!
涙を垂らすシーンとか、担任の? 先生の伏せ方とか、ぐっときました。
こういう物語の世界に思わず入りこみたくなるような感じのもの、大好きです。
あとはもう、インパクトだけですよ! って、すいません。勝手に思いました。
や、違うかも。
もっと家族とか、大人がでてきたらいいかもしれない。
いや。全く気が合わない人達の話とか。
ぶつぶつ。 
票者:このバトルへの参加作者


感想:気の所為か少し官能的な匂いがして、それが気に入った。
何故毎月こうも高品質な作品を書けるのか不思議です。

あと今回のバトルは何故か田舎とか実家とかが出てるの多かったですね。私のも少し出てますが。不思議な偶然もあったものです。
票者:このバトルへの参加作者


■狼女  遠野浩行
 
感想:『狼女』、『ブランク イン ワンズ メモリー』、『天使の鉛筆』の三作品で迷いました。
『狼女』は特にひねりはありませんでしたが、文章も上手く、面白かったです。恐さの中に切なさを感じました。ただ一つ、文頭の一字下げがなかったのが惜しいです(QBOOKS内では必要なのか不明ですが)。それがあれば、もっと素晴らしい作品に仕上がっていたと思います。
『ブランク イン ワンズ メモリー』は最後にひとひねりがあり、オチがあったので気に入りました。しかし、「……」(3点リーダ)の使用や、括弧内では、文末の「。」は必要ないなどの必要最低限のことが欠けていたので、投票出来ませんでした。「どうやって返しに行こう?」という一文が印象的でした。
『天使の鉛筆』は何ともメルヘンチック(?)な話ですね。好きです。教訓というか、作者が言いたいことが明白な作品は良いです。しかしやはり、3点リーダ、文頭の一字下げが欠けているのは惜しいですねぇ。それと、途中の二重括弧は何故つけたんでしょうか。これも最後の一文が印象的だと思います。

自分のことを棚に上げて厳しいことを言ってしまいましたが、三作品とも素晴らしいものでした。
『狼女』を選んだのは、自分が好きなホラー色が強い作品であり、尚且つ狼女の切ない部分が出ていたのが良いと思いました。


票者:このバトルへの参加作者

■くだらない話  DICE-Kさん
 
感想:ごくごく普通の日常の風景かと思っていたら、突然起こる非日常。その意外性とぞくりとするような淡々とした文章に心奪われました。

今この場に広辞苑がないのが悔やまれます。確かめてみたいものです。
票者:その他の作者


■例えばこれが  秋月諒さん
 
感想: 作者御自身が書いていられるように散文的ですが、作品の内容にあっていると思います。
 前置きや状況説明に文章を浪費していないことが全体のまとまりを良くしていると感じます。
票者:このバトルへの参加作者


■天からの握手  そらさん
 
感想:スラスラ読めた事。私的にはすごく読みやすかったです。
えらそうなことも、上手く感想もいえませんが、握手ってそういえばあんまりしないなぁと、思いました。
最後に大切なことに気づいた所はすごくあったかい気持ちになりました。
票者:このバトルへの参加作者