第47回体感バトル詩人部門



エントリ作品作者文字数
01Ame黒霧 島男376
02missing神上小鳥293
03木星へ雨村コウ142
04コスプレやさぐれOL206
05本能yusukelyu
 
 
 ■バトル結果発表
 ※投票受付は終了しました。


バトル開始後の訂正・修正は、掲載時に起きた問題を除いては、バトル終了まで基本的には受け付けません。

QBOOKSでは、どのバトルにおきましてもお送りいただきました作品に
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校正することなくそのまま掲載いたしますのでご了承ください。







エントリ01  Ame     黒霧 島男


雨が降る
名前を聞いたこともない異国に
その音を聞かず
それに濡れることもなく
我々はそれを眺めることもない
だが、想像してみよう
そして、そこになにがあるのか検討立ててみよう
そして、身近に降る雨を見よう
その雨と我々が想像した異国の雨とに
どんな違いがあるんだろうか

今でも、あなたの庭にあの雨雲はあるのだろうか
もう、消えただろうか
あなたとわたしはそれぞれの前から消えてしまった
もう、我々は異国の人
雨雲は、流れ流れ我々に
哀しみや喜び、生と死、幸福や不幸、を注いでいるから

あなたはうまく笑えていますか?
あなたはうまく泣けていますか?
このにわか雨はわたしの降らしたあなたの雨
その雨とあなたが想像した異国の雨とに
どんな違いがあるんだろうか
あなたはうまく注いでいますか?
あなたはうまく眺めていますか?
あなたの身近に降らせ降る雨を。
その雨といつか異国に降る雨とに
どんな違いがあるのでしょうか






エントリ02  missing     神上小鳥


日が昇り

ざわめきだす街並み

なんとなく繰り返される日々に

虚しさを感じた


赤信号

死に急ぐ人たち

警告を飛び越えた爆音が

耳を劈いていく


そっと目を閉じてみても

勝手に肥大化していく世界が

蠢き飲み込んでいく身体

声もなく静かに

蝕ばみ続ける白い闇を

拒絶するのに   もう


声が消えない

匂いが消えない

ぬくもりが消えない

残像が消えない

あの日の紅いアナタが  焼き付いたまま


悲しさも超えて

悔しさも超えて

痛みも超えて

愛しささえ超えて

ぐちゃぐちゃになった心は   もう



強い手で 突き飛ばした

あの日は もう

遠い 夢のように


強い手で 一緒に連れて行って欲しかった

あの日は まだ

ずっと めぐり続ける



もう 



自分さえ







見えないのに






エントリ03  木星へ     雨村コウ


木星へ行く
ぼくは木星へ行く
満月のひだりがわをわたって
そらに還るさかなと
星を廻す象と
ぼくは行く
なにも持たず
ぜんぶここへおいて
ぼくは
ぼくは
木星へ

地球のそらに
星の雨が降るよ
いちばん夜がきれいなとき
あおい星が舟をだす
木星へ向かう舟を
波がよせてくる
沖へいざなう波が
ぼくは舟にのり
ぼくは木星へ行く






エントリ04  コスプレ     やさぐれOL


ヘッドフォンの中はMAX 
部屋に一人 
あたまの中は嵐

頭の外では空が夕立が始まるといった。雨粒は次第に大きくなりスピードを増し予言どおりだった。
ベース音と重なり プラスチックの振動音が聞こえる 夕立と混ざって音は漏れているだろう

あたまの中の嵐の中で鉄のように動かない事実
もう 見えるのは 一人がいなくなった 空間だけ ただそれだけ 

(もう趣味の違いでヘッドフォンから漏れる音を気にすることもなくなった  
ただそれだけ もうヘッドフォンなど必要ないのにヘッドフォンをしている)






エントリ05  本能     yusukelyu


「本能」





心の正しい動きに入り
ありのままをありのままに捉えるようになり
全てを夢のようにながめ
時と空とを自由に行き来できるものになり
あらゆる世界と一体化する過程の中で



やっと目覚めた本能が


秀才の習得した2千パターンの知識網と
達人の会得した5万パターンの情報網とを突き抜けて


起こり得る世界を破る


既存のものを調整することから来る変化
つまり想像力と創造力とでは敗れなかった壁を
光のように突き抜ける本能が超えてゆく


それはまったく新しいものを生み出すことであり
自他共に未知の領域からの贈り物なのだ


※作者付記: こんにちは。