第62回体感バトル詩人部門

エントリ作品作者文字数
01雪融アマハラダ393
02悲観主義なあなたへ飛鳥304
03700メートルの闇サガノアキ30
04無題その2花子
05意味神楽レナ71
06真っ白なおたまじゃくし美雨226
07幽かなヒカリ鵯 快晴
08Don"t love永愛107
094行詩(塊)1348
 
 
 ■バトル結果発表
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エントリ01  雪融     アマハラダ


全ては極彩色により拡がる世界
混沌は時に秩序より規則正しく
雪椿は鮮麗な模様を奏でる
討伐に出づる若猟人は洞穴を潜り
常闇に色彩を覚える
雑多な村を夢にみる事はなく
昨日今日明日
堕ちてくる糸を掴んでは繰り返しても
地上を焦がれている訳でもない
銃身、鋼の百輪。
山の主に出で逢い赫は咲き乱れ
祠の札と三月の桜を思い出す
(色は匂へど散りぬるを)
煙管と鰆の味もほろりと反想され
振袖の紋様は風戯えする
(我が世誰ぞ常ならむ)
楽琵琶の瞑想に付き添うも夢
還る処は既に枯れ果て
(有為の奥山今日越えて)
出づるは果敢ない青い月
狐の嫁入りに彷徨い
偽りにもどかしくも進む
(浅き夢見じ酔ひもせず)
抜け殻のように虚ろな瞳に恋をして
涙は熱く滲み河へ流れ落ちる
滾る髑髏は尋常一様でなく嗤い
寧らかな細胞一つ一つに影を落とし
絞り出され七色に発光する生命力に
夜のほどろは鴉を咆えさせる
灰となり散り逝くまでは
目にも綾なる黒揚羽の如く生きるのみ




※作者付記: 引用:いろは歌






エントリ02  悲観主義なあなたへ     飛鳥


世界の平和を詠って
偽善的な笑顔を
振りまくよりも

枯渇した
思いを拾って
貴方の手で潤して

死ぬ事を考えて
部屋の隅で
未来を泣くよりも

錆びた心を
優しく包んで
暖かく脈打たせて

暗い未来しか
描けないなら
変わりに描いてあげる

貴方より
絵の具の色は豊富なの

貴方より
ほんの少し前向きなの

世界の平和を詠って
偽善的な笑顔を
振りまくよりも

死ぬ事を考えて
部屋の隅で
未来を泣くよりも

僕の事だけ考えて
僕だけに微笑んで

光が強すぎて
眼を開けられないなら
僕が貴方の前を行って
影を作ってあげる

闇が怖くて
立てないのなら
僕が貴方の横で
灯りを燈してあげる


偽善的な笑顔で
未来を嘆くより

部屋の隅で
世界の平和を呟くより

一歩だけ
前に出てみよう

僕がずっと
手を繋いでるから







エントリ03  700メートルの闇     サガノアキ


あの人の部屋にあなたがいると知る時に死ねたらよかっただろう







エントリ04  無題その2     花子



 あの人は何でもわたしに言いつける

 好きなようにさせてやりたい

 そう思ってすることが

 わたしは愉しかった

 それほどあの人が好きだった


 昨日のように蘇る

 あの人と一緒に寝た悦び


 重い嫉妬

 深い未練

 自己を偽り

 あの人がしたいようにすることを

 わたしは邪魔しなかった

 押しつぶされながら

 わたしは悲嘆を捨てた

 それほどあの人が好きだった


 それなのに

 周章狼狽するあの人を見て

 不思議な歓喜を得たわたし

 わたしって なんだろう?







エントリ05  意味     神楽レナ



幼虫が食べ残した
葉っぱの細い葉脈に
何より強い生命を感じる

みどり色のキレイなレースと
食べ残しの汚い葉っぱを比べたら

なんとなく生きる意味がわかった







エントリ06  真っ白なおたまじゃくし     美雨


真っ白なおたまじゃくし

 その純白の身体は

 茶色く濁った水溜りでキラリと光る



真っ白なおたまじゃくし

 お前がその心に抱くのは

 …優越感?

 それとも

 …疎外感?



真っ白なおたまじゃくし

 生まれながらの色素欠損

 珍しいアルビノ種ともてはやされて

 狭い箱に閉じ込められた







(もし 生まれ変わるなら もう一度 純白になりたい?)

(それとも 黒い群れの 一員になりたい?)







狭いガラスの箱の中

ゆらゆら泳ぐ

純白のおたまじゃくしを

じっと眺めつつ   


心の中で 問うてみた…







※作者付記: 先日、ニュースでアルビノ種のおたまじゃくしが発見されたという報道を見ました。非常に珍しいものだそうです。狭いガラスケースの中で…大切に大切に「飼育」されていました。人間社会に対する軽い風刺的な想いの込められた詩です。






エントリ07  幽かなヒカリ     鵯 快晴


リアルはしずかに
しずかにわれゆく空

(3秒間の閃光)

大切なものを忘れられなくって
僕らはいつまで笑うんだろう

真面目になると狂っちゃうんだ
だから笑って先に狂ったフリをしてた

もしかしたら君は目の前で
僕に微笑んでいるんじゃないか
苦しくて死にたかったあのとき
君は抱きしめてくれてたんじゃないか

もう2度とあえないから
過去の君を忘れずに
いつまでも病んでいたい

(本当に大切なもの)

唯一の世界であえたこと
たったひとつの僕の生きる現実で
あなたが寄り添ってくれた事実

そこにいつまでも笑う
笑う残像

朝はくる
僕が今日も生きている







エントリ08  Don"t love     永愛


グラスの中で 氷が鳴って

サイダーの泡が ふわり光った

それはまるで 小さな球(ホシ)が消えたみたいで。。。

急に何かが 恋しくなった 

なぜか涙が しとしと落ちた

風に乗せて LOVE を伝えた

帰ってきたのは NO だった。。。







エントリ09  4行詩(塊)     13


薄っぺらな言葉を書き殴る
届かない言葉を叫び続ける
何一つ満足に出来ない男の
オナニーだけが其処にある