第65回体感バトル詩人部門

エントリ作品作者文字数
01この部屋cyamako
02私と夜朱鷺138
03言葉が生まれて死んでいくSO137
04必死な僕らに、温もりを。飛鳥79
05と いう事臣基157
06涙のワケ。玖珂一誓
07歩くさらあい78
08あの頃花子
 
 
 ■バトル結果発表
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エントリ01  この部屋     cyamako


忘れたい 全て忘れてしまいたい
出会った記憶さえ
あの笑顔もすべて
この夢の住人は私だけです
わたしだけがいつまでもひとり
住んでいるだけ
訪れるものもなく
変わることのない暮らしのなかで
すべては夢だと気付いてる
現実を知るのがこわいだけ
臆病なわたしは この
夢の中に住みつづけていたいよ
現実に押しつぶされるのを望まないから







エントリ02  私と夜     朱鷺


私の身体は時間が経つと共に穢れて傷ついていく

忘れた頃、もしくは辛い時に夜の海に行く

堤防の上に立ち風を身体いっぱいに受け止める

そして、月明りを浴びるのだ

風が穢れた身体の穢れを流し

月明りは傷を癒してくれる

季節に関係なくこんなことを繰り返して、もうすぐ二年なる

私は夜から離れられない







エントリ03  言葉が生まれて死んでいく     SO


言葉が生まれて死んでいく

視力をなくした悲しい詩人

言葉が生まれて死んでいく

ためいき混じりの絵の具でさえ

言葉が生まれて死んでいく

細やかな風が吹いてもきこえず

言葉が生まれて死んでいく

僕はくやしくてしょうがない

言葉が生まれて死んでいく

言葉をむやみに生んでいく

言葉が生まれて死んでいく

言葉をむやみに殺していく







エントリ04  必死な僕らに、温もりを。     飛鳥


明日の事すら
光が見えない状態なのに
自分の未来に
希望なんて持てない

僕らは

何時だって
誰かを愛したくて
必死だった


てのひらに温もりを感じれば
雨が奪っていく、もどかしさ







エントリ05  と いう事     臣基



いま 自分に できる事

君を 愛すると いう事

愛されると いう事

君を 見ると いう事

僕を 見ないと いう事

君を 抱きしめると いう事

僕を 隠すと いう事

君を 守ると いう事

僕を 殺すと いう事

ただ 愛されたいと 願う事

君を 失いたくないと いう事

君が 死ぬと いう事

僕が 死ぬと いう事

また 君と 出会うと いう事 







エントリ06  涙のワケ。     玖珂一誓


辛くって辛くって
苦しくなっても
僕らはそれを
口にできず
誰にも言えないから
何かに当たっちゃったりするんだよね
たまにはそれが
物だったり
他人だったり
自分だったり
ホントに色々で
ほんのちょっとの勇気が必要で
ほんのちょっとの壁が乗り越えられなくて
どうしたって
ため込んじゃって
爆発しちゃうんだよね
わかってるのに
できない
だから
涙も零れちゃうんだよね。



※作者付記: 思わず引いてしまった剃刀。
後悔なんて自分が一番してる。
理解してなんて言わないから、差別はしないで。
苦しかったんかだよ。






エントリ07  歩く     さらあい


自分が歩いています。

自分の足で。

自分の道を。

自分の道は、たくさんあります。

でも自分の足は、自分しかもっていません。

だから自分でないと、自分の道は歩けません。







エントリ08   あの頃     花子



 その実生活の中
 彼の心の深層に潜む狂気の陰
 無縁のものと思っても
 その深い心のひだに、何故か
 わたしは引き寄せられた

 彼の中を駆けめぐった末期の嵐、その中に
 自分の古傷の痛みを見る故に、それ故にこそわたしは
 針のように刺さる、或る差別を感じながらも
 少しでも理智的に
 少しでも精神的に強くなろうと必死だった

 それもしかし、無駄だった
 自己さえ喪失するほどの疲弊と絶望の中
 わたしは、この如く愛し、この如くに生きた
 短い間だったけれど、想えば幸せだったあの頃
 今は妙に懐かしい