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第26回タイマンバトル、開票開始!



○推薦作なし
どちらも好きじゃないので、無効票です。ごめんなさい。
もう少し、読みやすい文章が良かったなぁ。。。
▽投票者:その他のQBOOKS参加作者



○推薦作:ねむる装置-warp I.木田毅 MAO
 安芸さんの作品は、最初舐めるように動いていた視線が、徐々に定まってきて情景がぐいっと浮かび上がる冒頭に魅せられた。が、残念ながら本筋に入るとちょっと良く分からない部分が出てきて純粋に話の中に入り込めなくなった。最後までえ?え?これはどういう意味で、どういう筋なのかな。と迷うところが多かった。レトロで不気味な雰囲気は良いんだけれど。もう少し読み手にやさしい作品であって欲しかった。
 MAOさんのは、おかしい。真面目で要領が悪く無骨な少年が見舞われる災厄がラストで効果的に描かれていて気の毒だと思いながらも笑ってしまった。登場人物達が生き生きしている。気になったのはJTのコマーシャルのようなこの文章。
>クラスの人気者から毎年指揮者の坂井、の持ってきたキーボードに取り付いた赤根、の小さい頃からピアノを習っていた指先からはじめの音。
 技巧的で実験的(?)な文章なのだけれどちょっとテクニックが空回りしている印象がある。巧いと思う反面ふと、筋から意識が離れてしまうみたいな。普通に書いても良いのではないかなあと思った。(あくまで私の個人的感覚ですが)
 主人公に「お疲れ様、頑張れよーっ」って声援を送りたくなった時点でMAOさんへの投票が決まりました。
 お二人とも面白かったですよ、タイマンご苦労様でした。(鳥) 
▽投票者:その他のQBOOKS参加作者



○推薦作:※作者希望により削除
 O-KAZU、彼が安芸賢治と改名してもう一年も経ったろうか。もちろんその間には彼の恐るべき経歴、JRで通勤ラッシュの客を押して五年、引田天功の元で四年、帝国ホテルのパティシエで二年、美食倶楽部の焼き場で1年半、Mr.Smithの話し方教室で7ヶ月というものがあるわけだが(もちろん嘘です)、なんだか便所の100ワット、無駄にエネルギーを発散する高校生だったカズは丁寧な「芸」を磨くアッキーになったわけなのである。そういや昔、吉祥寺の焼鳥屋で「文藝職人におなり」と先輩風をぴゅーぴゅー吹かせた覚えがあるが、もしかしてそれが原因だったらアタシってすごくない? とか何とか思ったりする。思うだけです。でも恩に感じてたらなんかちょうだい。
 さて、「肉と人形」でやんすが、映像的なものを隙無く描写していこうという趣向。そう、見ている側の視線があって、でも作者という神の俯瞰があって、実は描写の視点はそこからでてる。一歩引いているがゆえに、そこに主観が入らない。なんとも清潔な印象を受けました。清潔というかな。同じような視点で井上ひさしの『吉里吉里人』なんかも書かれているけれども、『吉里吉里人』の場合は井上の主観に充ちた描写だからこそ面白いってのもある。
 そうさなぁ、この雑木林と、この館と、空間ごと切り取った箱庭の造形として読みました。非常にフレッシュであります。(M) 
▽投票者:このバトルへの参加作者



○推薦作:ねむる装置-warp I.木田毅 MAO
『歌舞伎町プリーチング』

 白米に適量以上の醤油と水を混ぜて炊いたのち、しゃらくさい竹模様を印刷したプラスチックのパックにぎゅう詰め、コロッケ、小豆、昆布巻き、煮凝り、高野豆腐などといったお菜を添える気などまったくなく、それらが別パックになってセットされているわけでもなく、ただひたすらにふやけた醤油飯。沢庵すら入っていない非人道的な弁当を囃子手どもが塵芥まみれの路傍に座り込んで食べている間、わたくしは【激安 日本酒300円ヨル9時マデ】、朽ちかかった立看板の裏に隠れて、袈裟を脱ぎ、しばらく一人で憩むことにする。
 久方ぶりに銅鑼を叩いたり拍手を打ったりして繁華街を練り歩いたので、手の平・耳殻がぢんぢんする。夜明け前から御題目を詠唱しつづけたので、喉頭もぢんぢんするはずだが、最早ぢんぢんなど通り越して毬栗。喉仏が上下するだけで信じられないほどの激痛。施無畏の大士がこの有様では情けない、とか思ってみても、衆生は初からわたくしの説法に期待などしていない。大本山から派遣された囃子手だって同じことで、みんな飯と給金目当てでやってくる、みんな、餓鬼のように施された弁当、いや醤油飯を食べている。
 わたくしも自宅で飯を握ってもってくるとよかった。空手で来てもそこらの天麩羅屋か蕎麦屋で何か誂えればよいと考えたのは、第一ひどい間違いだった。まさか石を投げてくるなんて。
 かといって、あのふやけ醤油飯は食べる気になれないしなあ、と思っていると、夕暮れを迎えた飲食店の厨房から洩れる飯の臭いが、街にいよいよ充満してきた。病犬のようにへこたれたわたくしの目の前を、白い前掛けとゴム長靴の兄ちゃんが猛然と走り抜ける。睡眠不足の顔をした小僧が客寄せを開始する。居酒屋、飯屋、コマ劇場が点滅をくり返す。腰抜けがバスに乗り遅れる。ドラム奏者がシンバルを乱打する。誰かが訳のわからぬことを叫ぶ。群衆が沸き立つ。油煙。音。味。
「こんな有様では王道楽土を築くことなど到底覚束ない」一人嘆じていると、表がなにやら騒がしい。何事かと腐れ看板から首を出すと、囃子手の餓鬼が二人、弁当、いや、醤油飯のパックを握りしめて睨み合い罵り騒いでいる。その周りで他の餓鬼ども、賑やかに銅鑼を打ったり手を叩いたり。群衆もそれにつられて花吹雪。ああ。この高速で浮かれ騒ぐ世間にからだを投げておれは泣きたい。けれどもおれはそれをしてはならない。とか思いつつ、わたくしは喧噪を収めようと袈裟を纏い、やめろやめろと看板の下から這い出したまさにその瞬間、
 黒くて扁平な車が囃子手と衆生の群れに衝突。
 散乱するガラスの破片と血染めの飯。
 ものすごい速度で昇天する魂群。
▽投票者:このバトルへの参加作者



○推薦作:ねむる装置-warp I.木田毅 MAO
僅差だ。
精巧な情景描写と内面描写で、どちらも目指すものは感じるが、どちらも読み辛く、作品世界に入り込めなかった。
テーマへの接近具合から、MAO作品に一票を投じます。
▽投票者:その他のQBOOKS参加作者



○推薦作:ねむる装置-warp I.木田毅 MAO
 どちらもじっくり読ませる作品であった。内容そのものも重厚だが、トリッキーなお題やタイトルをどう解釈するかで非常に悩んだ。今回は日常の風景を明快な筆致で捉えたMAOさんに一票投じる。

「ねむる装置」(MAOさん)
 丁寧に練りこまれた表現でささくれ立った空気感が演出されている。クラス単位の合唱は多くの人が経験していると思うが、あの無理矢理な一致団結を強いる雰囲気が良く出ているし、直接描かれなかった言い合いが作品の底流で効果を醸しだしている。
 お題の「地獄ごっこ」について。本文は主人公毅と女生徒関の対立後の教室の様子や二人の関係を描いているが、地獄「ごっこ」は関によって演出されるであろう冤罪、つまり描かれない今後の展開にあるのだろう。
 誰しも体験なり傍観なりしたことがあるのではないか。あの恐ろしさは心を凍らせるものだ。だが当人達は真剣であり、これを「ごっこ」と解釈するのはそうした時間を乗り越えた青年期以後の感性なのかも知れない。
 さらにタイトル「ねむる装置」について。本来の機能を眠らせたままの学校または教室を指していうと解釈したが、良かったのだろうか。

「肉と人形」(安芸賢治さん)
 これでもかとばかりに重ねられた表現が静謐な空気と恐怖感を演出している。いささか装飾過剰で読みづらいと感じないでもなかったが、それはどちらかといえば読み手の方の力不足だろう。
 この作品についてお題である「地獄ごっこ」を解釈してみた。閉じ込められ人形を造る孤独が「地獄」であり、何ら生産に結びつかぬ児戯でしかない男の子の行為が「ごっこ」と言えるだろうか。しかし地獄そのものを模擬的に作り出すというニュアンスのある「地獄ごっこ」というお題に結びつけて読むには、この虚無的な空間が何によって造られたかについて、もう少し匂わせて欲しかったように思う。

「朝の挨拶」(安芸賢治さん)
 今回のバトルに絡んで発表された作品である。投稿作と比較して力を抜いた感じはあるが、素直に読めたし、この表現力に安芸賢治という作家の力を感じた。仕事場の風景と家族の風景が絡み合いながらラストに向かうという構成も面白い。
 自分の中にこそ地獄が発生する、心理ゲームの自縄自縛に陥る…という見地から、これを「地獄ごっこ」と解釈しうるかもしれない。
 さらに「朝の挨拶」というタイトルを「ねむる装置」に絡めて解釈してみた。家族生活を装置として捉えて一定のリズムを与えることに成功していると思う。「眠る」については闖入者として存在する姉の夫によって軋み始めた家族装置の「潜在する不安」を捉えていると考えられるだろうか。
▽投票者:その他のQBOOKS参加作者



○推薦作:※作者希望により削除
情景が見えてくるだけではなく、その場の空気すら感じられるようでした。すばらしい表現力です。これからもがんばってください。
▽投票者:その他のQBOOKS参加作者



○推薦作:ねむる装置-warp I.木田毅 MAO
 安藝さんの作品は、読み難かった。
 最初の一文を例に取るなら、

> 垣根から少し離れたところに、

 と来ると、読者の脳内画像は垣根の内側になる。
 そして、

> その建物には一部屋しかない。

 と進むのだから、当然建物の中に入って行くのかと思いきや、 

> 垣根の隙間からは見えない。

 と来て、突然また敷地の外に引っ張り出される。 
 この時点で、あたしのようないーかげんな読者はとっかかれない。「え?」となって、サヨウナラになってしまう。
 映像で考えれば、カメラがあっち行ったりこっち行ったりされれば視聴者は酔ってしまうし、連続性がなければ何が映っているのか分からない。
 
 で、普通に読めたMAOさんに一票。
▽投票者:その他のQBOOKS参加作者



○推薦作:ねむる装置-warp I.木田毅 MAO
拝読させていただきました。

安芸賢治さん

文章は整っているものの、読みすすめていくうえで邪魔な文字が多い、という印象を受けました。邪魔な、というのは、その文字があるせいでなかなかストーリーに入り込めない、という意味です。特に最初の描写は非常に細かく、冒頭の描写は確かに大事だとはおもいますが、それにしても量が多すぎていちいちイメージしてたらいつまでたっても先へ進めません。冒頭のシーンを自分が目の前にしたとき、一番目に付くもの二三点だけ挙げて描写していただいたら、きっともっと読みやすかったのになあ、とおもいました。
あと、これは私の個人的な意見なのですが、主人公の使う言葉のレベルがごちゃまぜな気がします。「声変わり」を「変声」と少し難しい単語で表現したかとおもえば、「少年」ではなくて「男の子」なんですね。そのへんがネックになってしまいました。
ただ、あまり安芸さんの作品を拝読した回数は少ないのですが、その中では比較的上位に入るかなあ、という感じです。内容に関しては、もっと気負わず背負わず、等身大に書けばいいのになあ、といったところでしょうか。どうも「小説を書くんだ!」というような、気合がこちらにまで伝わってきて、少々押されてしまい、内容が実際作者さんの描いているものよりも薄くなっているような印象があります。

MAOさん

今までの読みにくい作品群からうってかわって、かなり読みやすい文章になったな、という印象。その文いつもの緻密な文体ではなくなったようですが、まあそれは置いておきます。今回、4000字という文字を一度も休めることなく読み終えられました。私は飽き性なのですぐ500文字とかで休憩してしまうのですが、今回は最後まで気になって読んでしまいました。中盤、合唱コンクールの練習のシーン、もう少しスマートにならなかったのかなあ、とおもいますが、推敲量の問題だとおもうので技術云々というよりかはもう少し時間をかけたほうが良かったのでは、とおもいます。最初と最後に力が入るのは当然ですが、中盤でだらけてしまっては読みやすい文章も一気に読む気がうせてしまいます。
内容は作品に飲まれた、という感じです。ストーリーを最後まで通すことに懸命で細部の視点にまで目が届いていないのでしょう。まあ、自称私小説らしいので、仕方がないのかもしれませんが。

今回、MAOさんに一票入れます

▽投票者:その他のQBOOKS参加作者



○推薦作:ねむる装置-warp I.木田毅 MAO
すみません。批評にもなんにもなっていないのですが、私は現在混声合唱団のメンバーであるため、こちらの作品に圧倒的な感情移入をしてしまいました。
▽投票者:その他のQBOOKS参加作者




果たして結果は!?


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