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第22回パラ1000字小説バトル



エントリ作品作者文字数
01石田さんSuzzannaOwlamp1000
02A HAPPY NEW YEAR!3737☆★1000
 
 
 ■バトル結果発表
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エントリ01  石田さん     SuzzannaOwlamp



 石田さんと初めて逢ったとき、一瞬でその眼力に、たじろいだ。後ろに圧倒されそうになるパワー。それは、言うまでもなく、本物の証だった。
 石田さんは結婚披露宴のカメラマン兼ディレクターをしていた。アルバイト情報誌で、見つけたカメラアシスタントの仕事。面接では、私ともう一人、石田さんの前に座り、スイッチング機材の自慢を聞いていた。北海道にいくつか結婚式場ホテルがあるが、三台のカメラを切り替える装置が備え付けてあるのは、ここだけだという。更に石田さんは道産子訛りで続ける。ここで働く以上、俺の右腕になってもらわねえと困る。最後に石田さんは、付け加えた。
「アシスタントは時給750円。スイッチャーになれば800円だ」
披露宴会場は、後楽園ホテル札幌の地下2階に在る。その一階上に後楽園ホテル映像課がある。
 バイト初日。迷路のような廊下や階段を通るとき、周りから、今日、石田さん機嫌いい、なんて言われてるから、もしかすると私は歓迎されているのかと、勘違いした。
「最初は、コーチつけるけど、何回かしたら一本立ちしてもらうから」
少し緊張した。

石田さんの表情を見れば、その日の仕事がうまくいくかどうか判断がつく。一連の仕事は、カメラマンとスイッチャーの気分にかかっている。カメラマンとスイッチャーは、インカムで、遣り取りをする。カメラマンをうまくのせるのが、スイッチャーの役割のひとつでもある。私は、インカムで大きなカメラマンとうまく会話が出来るのかが不安で、なかなかスイッチングの仕事をさせてもらえなかった。
 後輩に先を越され、ようやくスイッチングの仕事の話が持ち上がったとき、石田さんは、私に鋏みを持たせた。新婚夫婦に送るビデオに添えるメッセージを書いた黄色い紙を綺麗に切り揃えろと言うのである。隣では、私が仕事を教えた後輩が式のスイッチングをしている。歯痒いさと悔しさが、「辞めよう」という結論を出した。やはり向いていなかったのだ。何かを夢見ていた私をハッと目覚めさせた。というより、萎えさせた。
 次の日、石田さんに連絡し、その旨を伝えた。
「とりあえず直接、会いに来い」
石田さんの返答は、その一言だった。仕事場に行ってみると、石田さんは、私がしていた鋏みの作業をしていた。別のカメラマンが、私を説得してくれた。私は泣いていたようにも思う。石田さんは優しく言った。
「どんな仕事でもみんなプライド持ってやってんだ」





エントリ02  A HAPPY NEW YEAR!     3737☆★


さて、私は日本人。
生粋かどうかは、弥生人と蒙古人とまでさかのぼらなきゃだから

「わからない」

無神論者ではない。
ちなみにキリスト教信者でも、エホバの神もアッラーの神も私には見えないから、遠慮しておく。そんなこと言ってるとお前も仏教か神道系なんだろう?といわれるが、それもない。

父、母に言わせて見れば、「神も仏も無いのか、この鬼っ子!」といわれるが、はてさて。

偉人も「へえ」と言う程度。
文化人も「ほう」と言う程度。

会社に行けば、仕事をしながら、「なんとかなるっていうか……なんとかするんでしょ?」ってな具合。

おかげで流行の「KY」と呼ばれてみたが、「空気が読めたら……、ノーベル読者賞!って、そういや文学賞はあるのに読者賞はないんだよな。不公平なことで(笑)。」とか切り返す。

達観しているというよりも、この場に書き込んでいる私は私であって私じゃない。うまくいえないのだが…コックさん?

いろんな考えがぐつぐつと煮立ったなべを焦がさないように次々と、かき回す。でも、煮崩れさせないようにするのがポイント。

私は悪いが神じゃない。仏じゃないし、イエスさまでも、エホバの神でも、アッラーの神でもましてや鬼でもなんでもない。

ただ、「そっけない」可能性は否めない。
なんだか知らぬがこうしているときは、本当に何にもなくて何でもあるから不思議なもの。

なんでもないって分かっていると周りはものに溢れてて、
もう何にもいらないなぁ…とか思うわけ。

でも残念ながらというべきか、幸いというべきか、
「命」だけはあるみたいだから、なくしてしまうまでは有効活用しておこう。

たとえば、こうして「とりとめもなーーーーーい」話とか。
たとえば、君みたいにあんなふうにテスト用紙を空に紙飛行機にしてとばしてみたりとか。

リーダー風を吹かすな?

とんでもない。

わたしはしがない人間で、唯一もっているのはあなたと同じ「命」だけ。

せっかく会えたこと無為にしないようにと思うだけ。
年が離れていようが、価値観が違おうが、私は私と知るばかり。

ただそればかり。

A HAPPY NEW YEAR!

良いお年をお迎えください/今年もどうぞよろしくね

私はそれで十分だ。

ああ、だけどもしも一つ願いがかなうのなら、
君にお辞儀して、君と一つワルツを踊って、君のぬくもりを知って、
それで暮らして生きたいや。

HOW ABOUT YOU?

なら、僕は君と握手して、慰めあって、涙を知って、
そうして生きたいや。

AND YOU?

作者付記:小説じゃない……かも。
いや、小説詩?