1000字小説バトル

「孝行糖アフター」
　おとったんと与太郎の書き分けが今ひとつ。たてば知識量の差みたいなので緩急がつくのではないかと。
　落語の改作というはやるんですが、なんだろう。知識量と持ち前の了見というのがあって、このおとったんは何して食ってる人なんだろう、みたいなところは随分気になった。職人じゃないよね。平日はホワイトカラーやってて休みにはワナビーかましてるおとったん。あんまりぞっとしない。

「マトリョーシカ」
　一行目から「また猟師か」と云わせたくて。

「沈んでいる塵芥箱」
　この書きようだと、乞食がみんな宮戸川を泳いでやってくるんじゃないかと思って読んでたんだけど、どうもそうではなく、塵芥箱に向かってふらふらと乞食が歩いてくるってな了見でよろしいのではないかと思われます。で、これが夜明け前の風情なわけだ。
　これが作品として成立するのは、彼らが「分をわきまえている」からで、それを風物として描くことができる。
　唖蝉坊らしい視点。

ゲッターかよ！

※「レミィ（ハンババ）かよ！」が原作ですが、一般に通用するよう改変しています

何だか冒頭から最後まで作者の思考の流れが透けるというか、そのまんまのような気もしますが、これが作者の日々の頭の中の光景かと思えば何やら得をしたような気もします。