第12回詩人バトル Entry36
少女はぐっすん泣いていた
秋の夜長の次の日に
少女はぐっすん泣いていた
暗い夜道に電燈の灯
少女はぐっすん泣いていた
昨日の夜の僕の刻
外から聞こえる雨の音
ただし光った暗雲の
まぶしいこと この世の物とも
ふわりと雨戸に張り付いた
ビニール袋の人の縁とはどのような
少女はぐっすん泣いていて
ねずみはそれを見ていたが
いつまでたっても泣き止まず
ねずみはそれをあきらめた
少女はぐっすん泣いていた
頼みは見えない月の光の射すことを