第19回中高生1000字小説バトルチャンピオンは、
神風夜月さん作『‘if’』
KAZU三式さん作『収穫には立ち会えないかも知れないができるだけ多くの種を蒔こう』に決定しました。
おめでとうございます!
感想票をお寄せいただいた読者の皆様、ありがとうございました。
# | 題名 | 作者 | 点数 |
---|---|---|---|
10 | ‘if’ ★ | 神風夜月 | 2 |
11 | 収穫には立ち会えないかも知れないができるだけ多くの種を蒔こう ★ | KAZU三式 | 2 |
さわやかで、いいなあと思いました。
主人公の喋り口調とかも、男っぽくさばさばとしていて、だけど言葉とかの端々から身体全体で悩んでるような感じが、すごくよく出ていました。
もう答えてはもらえないけど、忘れられるわけがないから、聞きにくる。でもそれは、自分の中で整理をつけるために、必要だったんだと思います。
それがお墓とか仏壇とかじゃないところも、いいです。
一つ気になったのが、「一様」ってとこなんですが、「一応」じゃないかなーと思いました。
他に良かったのが、
『収穫には立ち会えないかもしれないが出来るだけ多くの種を蒔こう』
でした。
実を言うと今もまだ迷ってますが、普通っぽい感じで、『“if”』を推します。
一人称がうまいです!! それによって"かっこいいおねーさん"が生きてます(^^)
歩道橋の下で大きな花束をさげた長身の女性……
んん〜。かっこいい。かっこいいです。舎弟にしてもらいたくなるくらい(^^;)
キャラが一番生きてたこの作品に1票!!
最近の中高生1000字には珍しい寓話的作品に
まず興味をもちました。
話の中身も、文章でシマリスの行動の動機を説明する結末ではなく、
そこが暗に示しているようでいいなと思いました。
最近非日常な小説が少なくなっている気がするので、
こういう作品も大事にしていくべきだと思います。
今回の学生1000字バトルで、ダントツでした。
文章がきちんとしているのは当たり前として、
構成といい内容といい、頭ひとつ以上、
他作品より抜きん出ていました。
迷わず今回の推薦作に選びます。
次点は、
佐賀優子さんの『きっと正しくない愛しかた』。
主人公が堕胎をしたという事実(なんですよね?)があいまいなので、
話をどう受け取っていいかしばらく迷いました。
この主人公の境遇をもっとはっきりと出した方が、
より主題がわかりやすくなったのではないでしょうか。