第32回3000字小説バトル結果 INDEX |
エントリ | 作者 | 作品名 | 文字行数 | 得票 ★ |
1 | 立花聡 | ある晴れた日 | 2995 | |
2 | 満峰貴久 | ベースギターの想い出 | 3000 | 1 |
3 | 橘内 潤 | 『月魚』 | 2937 | 1 |
4 | 松田めぐみ | 依存症 | 3000 | 1 |
5 | (作者の希望により掲載を終了いたしました) | |||
6 | 佐藤yuupopic | クラフトテープ、ブラインド | 3000 | 4 |
7 | 伊勢 湊 | ラストピース | 3000 | |
8 | (作者の希望により掲載を終了いたしました) | |||
9 | ハンマーパーティー | 雨の中の女 | 3000 | 1 |
10 | るるるぶ☆どっぐちゃん | サマーケーキ | 3000 | 1 |
11 | ごんぱち | 真夏の情景 | 3000 | 6 ★ |
推薦作品なし | 1 |
第32回3000字小説バトルチャンピオンはごんぱちさん『真夏の情景』に決定しました。 ごんぱちさん、おめでとうございます。 感想票 推薦作品:真夏の情景 作者名:ごんぱちさん 感想:まいりました。 色とにおいと息での、五感開放。 死んだミミズと川の、哀しさベース音。 出直してきます。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:真夏の情景 作者名:ごんぱち 感想:今回は、いまいち「これ!」ってのが……う〜む。 で、擬音が楽しかったこの作品に一票、ということで。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:真夏の情景 作者名:ごんぱち 感想:今回は特にこれはと言うものがありませんでした。 ただ、強いて挙げるならば、ごんぱちさんかと。 なかなか難しい書き方に挑戦していていながら、うまく読ませられました。 それを評価して、決めました。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:真夏の情景 作者名:ごんぱち 感想:サマ−ケーキと迷ってこちら。 >いろんなことがあったんだから 以降が好きです。が、 >十人中九人までが振り向くほどの美少女 と言う表現が少し気になりました。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:真夏の情景 作者名:ごんぱち 感想:主人公が魅力的で、真夏の情景というタイトルにふさわしい作品で好きです。作者のこういうオチなしの話しもいいです。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:ごんぱち 作者名:真夏の情景 感想:ごんぱちさんの新境地開拓にカンパーイ! 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:クラフトテープ、ブラインド 作者名:佐藤yuupopicさん 感想:作品の空気がよかった。ワタシはこの作者の今後の作品を読んでみたい。 そんな気持ちで、1票投じます。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:クラフトテープ、ブラインド 作者名:佐藤yuupopic 感想: 三つ目が通る……失敬。 良いムード。 ――でも、いずれ別れちゃったりするんだろうなぁ。なんて思ったりもする。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:クラフトテープ ブラインド 作者名:佐藤yuupopic 感想: 今回10作品、多分今までのQ歴で、一番投票に迷ったような気がする。 10作品中、4作品を落としたあとに、さて、それからどれを落としたらいいかがわからない。で、しょうがないので風呂に行ってビールを一缶、しめ鯖なんぞいただいて戻ってきて、さて、どうしたもんかいな、ということで印象に残っているのが満峰、佐藤、ごんぱちの三本。断片的な余韻で伊勢、松田めぐみ。こう考えると面白いよな。松田作品は非常に気持ちが強くて、ここまで苦悩に肉薄した作品もないだろうに、印象にはちょっと薄いのである。これ、いつものように全感想したら、ちがったのかしら。 さて、それはさておき、今回、全体的かなり面白かったのである。簡単にぶった切れない作品ばかりだったのは、小生が鈍くなっているのか、それとも何かしらの寛容さを見につけたのか。イヤイヤサニアラズ、単純に面白かったのだ。そう新事態、信じたい。正直、どれに投票してもいい。 というわけで、印象に残った以下の作品並列として、最終的にはサイコロによる投票とします。 2:ベースギターの想い出→1 4:依存症→2 6:クラフトテープ ブラインド→3 7:ラストピース→4 9:雨の中の女→5 11:真夏の情景→6 で、出た目は3。 6 クラフトテープ、ブラインド 佐藤さん独自のリズムや言葉の選び方をとやかく言う方は多かろうが、でも、最後の最後の、 わたし。 この人。 好きかも。 に全ては集約される。どんな思考も、どんな宇宙の関係も、こやってシクハック、時間をかけて選考するみたいに、理由はつけられないものなのだ。ああ、シャラクだ、なんつて思っても、見えすぎてしまう種の人間としての三つ目の青年。これ、兼好や西行も三つ目だったのかもしらん。見えすぎるから、「こころにうつるよしなしごと、そこはかとなく」書き流す。不味そうに、煙草を吸う。たまたまであった二人、それが段々と「二人」になっていく。それだけのことなのに、でもこの見せ方の絶妙さは佐藤さんの先天の言葉の間隔にあると思う。Mの漏らす言葉は一つしかない。ああ、この関係、気持ちいいなぁ、と。 でも、次点に関してはどうしても松田さん、推したい。モンクアッカ!(M) 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:クラフトテープ、ブラインド 作者名:佐藤yuupopic 感想:これしかない、と思います。 繊細にして大胆な文体。痺れます。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:サマーケーキ 作者名:るるるぶ☆どっぐちゃん 感想:花火、遊園地、ケーキ、ビキニ、映画、レストラン、ホテル、ポーカー、 とイメージが絢爛でした。参加して数ヶ月ですがるるるぶさんに票を 入れるの3回目になります。前回の1000字の「孵化」には度肝を 抜かれました。関係ないですが、今月は他作品でも小道具としてギター (ベースもか)が良く出てきましたねー。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:橘内 潤 作者名:月魚 感想:Entry3橘内 潤さんの『月魚』を推薦します。 最後の最後まで、るるるぶ☆さんの「サマーケーキ」と迷ったのですが、今回は、本作を推します。 読後に、一番残ったのは、唾液が美しく光る様。 虚構だと初めからわかる設定なのに、実際に、橘内さんの言葉によって、全ての登場人物が実在に感じられました。死んでしまったという父母や、いないとはずの兄さんまでも。 こういう物語には、平素はあまり興味がないのですが、本作は続きがとても読みたいです。 次点はEntry10るるるぶ☆どっぐちゃんさんの「サマーケーキ」です。 何度も読み返し、本当に迷いました。 最後に「月魚」を選んだのは、いつも、るるるぶ☆さんの作品を拝見した時に感じる、何か「物足りなさ」が、今回も自分の中に残ったからです。そこがいつも本当に残念。 私はるるるぶ☆さんの作品は好きですし、とても楽しみにしています。 ご自分の好きなモチーフ(映画や、音楽、文学など)のサンプリング手腕は非常に卓越していると思うし(サンプリングは、単なるパクリではなく、一つの完全なる手法だという事実を、踏まえた上で言っているつもり)、いつも、上手いなと思えるし、「元ネタはこれかな」、「○○が好きなんだな」、という部分でも楽しませて頂いているのですが、ただ何だろう、いつも読後に自分の胸の中に残る、「肉体感」のなさ、と言うか、「体温」のなさのようなもの。 遠くから作中の人物を客観的にとらえて描く手法を意図的に用いていらっしゃるのだと思いつつも、作者と登場人物の交流のなさが、現在進行形で描かれているに関わらず、全て既に終わった物語で、読み手の私は、その残像を、るるるぶ☆さんの語りだけで、網膜に映し出されている幻影を見ているような、気持ちになるのです。 ケルアックやフィッツジェラルド(をお好きか嫌いかはわかりませんが)らの作品のように、既に過ぎ去った亡霊のような過去を描きながらも、肉体や感情が、一瞬でも作中に描かれる事があったなら、もっと素晴らしい作家に進化して行かれると思います。 るるるぶ☆さんは、今いる所にとどまっている時間が少し長すぎる。 雰囲気で持って行く、その先に行って下さい。才能は、挑戦、冒険する事で、更に形を変えて行くと思います。本当に期待しています。だから今回は、次点にさせて下さい。 今まで、ここに於いてはるるるぶさんの作品に対して、「全くわからない」か「絶賛」の、両極端な感想票しかなかった気がして、ここを読んで頂けるかはわからないのですが、自分がいつも感じていた事をお伝えしてみたくなって この場を借りて書きました。小説の一つもろくに書けないような輩が、失礼な事言ってすみません。この先に、早く行って下さい。心から楽しみにしています。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:ベースギターの思い出 作者名:満峰貴久 感想:なかなかうまく書けていると思う。全ての要素がバランス良く配置されていて、その配置が、喜怒哀楽だけでは表現出来無い、何とも言えない感じを出していると思う。 次点はごんぱちさん。これも良く書けている。 あと佐藤さんのもなかなか新鮮な味わいだった。来月も書いて下さい。期待してます。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:依存症 作者名:松田めぐみさん 感想:そーかー、ウサギって我慢強いのかぁー、と妙に感心した。まあ、それはさておき(これは僕の究極的意見なのだが)人は何のためにいきるのか、といわれると、それはやっぱり自分のためなのだとは思う。誰かのためとか、家族のためとか、社会のためとか、お国のためとか、秩序のためとか、平和のためとか、やっぱり偽善なのかもしれない。しかし、人は誰もが素直に自分のために生きれるほど器用ではないのではないだろうか。不器用な人たちは誰かのためとか、家族のためとか、社会のためとか、お国のためとか、秩序のためとか、平和のためとか、そんないろんなもののために生きることによって自分に幸せを反射させようと足掻くのかもしれない。 そう考えると、この作品はひどく切実で、人一人の人生の幸せへの足掻き苦しみ、そして哀れみが滲み出していて、とても心振るわされました。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:雨の中の女 作者名:ハンマーパーティー 感想:ストーリー自体には平凡な感があるものの、安定感があって読みやすいし、なによりテンポの良い会話とキャラクターが良かった。 次点は橘内さん、ごんぱちさん。初めはごんぱちさんにしようと思ったが、どこか作り物くささを感じたし、最後の一行の意味がどうしても分からなかった。 推薦者:QBOOKS登録作者 推薦作品:なし 作者名:なし 感想:今回はもう一押し足りませんでした。 ごんぱちさんの「真夏の情景」がいいと思ったんですが、猫の行動が不自然かなと思ったり、何故犬にしなかったのかと個人的な思いを勝手にしてしまいました。あと、意識的な擬音がちょっと煩すぎかなと思いました。 推薦者:QBOOKS登録作者 |
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