第18回3000字バトルチャンピオンは、
きしむらしほさん作『ポッチ』、
さとう啓介さん作『ぽんぽ子』に決定しました。
おめでとうございます!
感想票をお寄せいただいた読者の皆様、ありがとうございました。
# | 題名 | 作者 | 点数 |
---|---|---|---|
7 | ポッチ ★ | きしむらしほ | 2 |
19 | ぽんぽ子 ★ | さとう啓介 | 2 |
4 | ある愛の「歌」 | オキャーマ君 | 1 |
5 | 神の子 | 佐藤 ゆーき | 1 |
8 | いなり寿司 | MARZ | 1 |
17 | 鳥と星の還る場所 | Ame | 1 |
20 | エレファントマン | るるるぶ☆どっぐちゃん | 1 |
- | 該当作品なし | - | 1 |
ところどころ脱字があったり(目についただけでも「っ」が抜けてると思われるところが2ヵ所)、(意図的にそうしてると分かる部分を除いても)日本語変じゃない?と思われる部分がいくつかあったりして、でもそれも魅力かも知れないと思えた作品。これくらいの勢いがネット小説には必要なのかも。おもしろかったです。
個人的に、今回のテーマは
「とにかく私を笑わせてくれー!」
ということでしたので、この作品を選びました。
この下らなさ加減がまったくツボにはまります。
最初は半信半疑だった主人公嬢が、
次第に真剣みが増してくるあたりが楽しいです。
本当なら、3000字ぴったりの作品をひいきにしたいところですが、
それを補って有り余ります。
次点は『クローズ・エンカウンター』。
これも、後半に行くにしたがってきわどいシーンが加速していくのが
非常に楽しめました。
が、最後の一文のオチがわからなかったのが残念、です(笑)
「くそうやられないぞ」と思いつつ、きっちりブラウザの前で涙してしまいました。と、言う事は私の負けなので投票です。
こういう作風を「ずるい」という声もあるのかも知れませんが、私は泣かせものって、或る一定の技量が絶対に必要だと思います。でないと、べたべたした自己憐憫に塗れて居るだけの、鬱陶しい文章になってしまうだろうし。
これは感情の流れる速度が、非常に計算されて居て上手いな、と思いました。
うーん、やっぱり、何処か悔しいんですけど(笑)。
今回は久し振りにSFネタが多かったのでは?あるものには非常な美しさ
を感じ、あるものには(分る人は分るよね。もちろんモデル本人も含め)
には笑わせてもらいました。
で、推薦作は『ぽんぽ子』です。予定調和的な部分がないとはいいませんが、結局そういうのは作者がつくり出した世界での話であり、そういった目で
読み返すとその行間に写し出される情景の美しいこと!僕も思わずワサビを
いつもよりたくさん使いそうでした。ちなみに実は僕も子供の頃怪我をした
「ぽんぽ子」を見付けて保護しましたが、翌日死にました…。
ちなみに一回目読んだとき『がっきゅうかいぎ』に爆笑!次点。
いかにもオキャーマさんらしい、シニカルな作品だと思います。カラオケで「存否(ゾンビ)」の判定をするというアイデアが笑えました。明美の正体が実は…というオチも好きです。偏屈な男に「愛の歌」を奉げる明美の可憐さが印象に残りました。
「なにしろ彼女にとって歌を歌うことは、吉田の愛を確認できる至福のひと時なのである」。この一文は泣かせます。
若い男の子と宗教の関係が現代風のスタンスで書かれており、リアルだった。
文章も人の関心を十分に引く書き出しで、好感も持てたし、力量もうかがえた。
テーマとしてはまことに重たいのだが、それを馬鹿馬鹿しくまとめてある。笑えた。笑いは正義。正義に一票。
ただ、馬鹿馬鹿しさを際だたせるべく、もう少しリアリティを添加すると尚良かったかも知れない。「いなりに醤油」に匹敵する説得力がオチにも欲しい。
ストーリーの発想が気に入りました。「十年後」そしてその後。自然に想像させられてしまい。その長さにこの少年の想いがずっと続けばいいなぁと思いました。
この中ではやはりこれが抜けているように思う。
他作品が独りよがりなものになりがちな中で、推薦作は主人公だけでなく、おじさんという他者を描くことにも成功している。
見えない物を、ことばで必死にとらえようとする姿勢を感じる作品である。
他に良かったのは「夏の傭兵」。これもまた人間を描くことに成功している。「エレファントマン」とこれの共通性は、作品が単なる設定の遊びになっていない、という点である。
全て読みました。上手とか下手とかその様なことは分かりません。でも新しい物語に出会いたい。その様な期待をしたのが間違っていたのでしょうか。原稿を送ったままだと何となく後ろ髪を引かれたので呼んだのですが推薦をしたい作品が無いとまでは言いません。でも心に残る作品が無いのです。何故なのか分かりません。読み終わった後に感じたのですが物語を書くということはどの様なことなのでしょうか。それは教わるものではないのでしょうね。きっと。感じるものなのでしょうね。本当に感じながら書いたのか? それは他の作者にではなく自らの心に問うています。ごめんなさい。推薦作品名を書けなくて。自らを推薦してもいいのですがそれは野暮というもの。あしからず。